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漁師が魚と一緒に釣り上げた海洋ゴミを再生する衣料ブランド「ECOALF」

三陽商会は、2020年春から日本国内で展開する、リサイクル素材などで作られたブランド「ECOALF(エコアルフ)」について、説明会を実施した。2020年3月に、1号店を渋谷区神宮前にオープンする。

エコアルフは、スペインのEcoalf社が展開する、リサイクル素材や環境負荷の低い素材・副資材のみによりつくられた衣服や雑貨を製造・販売するファッションブランド。ナイロンやコーヒー、ペットボトル、コットン、ウール、タイヤなどの廃棄物を原料にリサイクル素材を開発し、それらを用いた衣料品を製造している。

プラゴミや漁網とファッションを組み合わせたブランドイメージ

説明会では、Ecoalf社の創業者であるハビエル・ゴジェネーチェ氏が登壇。スペインでの最初のプロジェクトとして、廃棄されたタイヤを再生する企業と連携し、ビーチサンダルを製作。現在では、圧着材不使用というビーチサンダルを製造・販売している。

日本で展開予定のビーチサンダル

さらに、漁業の現場において、漁網には魚と一緒に大量のゴミが一緒にかかっていることを知り、海洋プラスチックゴミの問題解決に向けて漁師や漁業組合に協力を依頼。漁業で意図せず釣り上げてしまったプラスチックゴミを港に持ち帰ってもらい、それを分別・再生して繊維に変え、衣服として販売しているという。現在は、3,000人の漁師の協力を得ていると説明した。

ハビエル・ゴジェネーチェ氏

三陽商会とEcoalf社は、9月に新会社としてエコアルフ・ジャパンを設立。2020年春よりエコアルフの日本での展開をスタートするほか、3月に旗艦店となる1号店(渋谷区神宮前6-16-12)をオープンする。

1号店 イメージ

エコアルフブランドの特徴は、リサイクル素材を使用していることのほか、捨てることなく長く着ることによる環境負荷の軽減を図り、飽きの来ないデザインにしていることを挙げる。

カテゴリーは、メンズ、レディース、キッズ、シューズ、アクセサリー、ヨガを展開。ウェアは、コート、アウター、インナー、ボトムスをラインアップ。シューズは、スニーカー、サンダル、ビーチサンダル、アクセサリーは小物入れや財布、バッグなどを展開する。

アウター
シューズ
バッグ

価格帯は、コート・アウターが24,000円から36,000円、シャツが15,000円から19,000円、シューズが4,500円から22,000円、バッグが9,000円から23,000円など。

そのほか、「BECAUSE THERE IS NO PLANET B(第2の地球はないから)」というブランドメッセージを込めた「ビコーズコレクション」を展開する。

三陽商会は、エコアルフとのサステナビリティを意識した事業展開により、持続可能な社会を目指す。事業計画として初年度(2020年度)の出店計画20店舗、2025年度に年間60億円の売上を目指すほか、2020年秋以降、取引先との展開を予定する。