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アニメの聖地でキャラクターが話しかけてくる。NECの空間音響MR
2019年11月21日 12:42
NECは、音響ARによる音の演出と、映像AR技術を活用し、リアルとバーチャルを融合させた空間を演出する「空間音響MR(Mixed Reality)」サービスを実現するためのプラットフォームを構築した。
空間音響MRは、顔の向きや移動方向に関係なく音源を空間に仮想的に固定するNECの「音響定位技術」を活用。顔の向きを変えても一定の方向から音が聞こえるため、周囲のモノから実際に語り掛けられているような体験ができる。
加えて、仮想的なエリアの境界を作るジオフェンスの技術を利用して、利用者の位置情報に基づいた音声コンテンツの起動タイミングの制御が可能。NECはこれら技術を活用した演出の例として、専用イヤホンを装着した人が浅草雷門を通りかかるタイミングで、風神・雷神が語りかけてくるというイメージを公開している。
さらに、AR映像を組み合わせることで、現実世界の風景とバーチャル空間が融合した新たな体験を実現するという。
また、GPSを基板としたパーソナルガイド機能で、例えば隅田川沿いで花火が打ち上がる音が聞こえ、その方向にスマートフォンを向けると画面上に花火が映るといった、過去と現実の時制を織り交ぜた演出ができる。
空間音響MRの活用例として、アニメやドラマなどのモデルになった地域で、来訪者があたかもその架空の世界にいるような演出や、動物園の動物や文化遺産・史跡などを擬人化して人に話しかけることによる、来訪者へのエンターテインメントと情報の提供といった活用方法を挙げている。
提供を開始するプラットフォームでは、空間音響MRに必要な、ジオフェンス設定、音響の空間定位、音声・映像コンテンツとのマッピングなどをWebブラウザー上でGUIにて実現し、事業パートナーへ提供する。