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ヤフーとアスクルが対立。ヤフーは社長退任をアスクルは提携解消を要求

ヤフーと、連結子会社のアスクルが対立している。アスクルとヤフーは、共同でBtoC事業「LOHACO」も展開しているが、経営方針等を巡り対立が深まっており、ヤフーはアスクル岩田社長の退任を要求、アスクルは提携関係の解消を申し入れる事態となっている。

ヤフーとアスクルは、2012年に業務・資本提携契約を締結し、アスクルの上場企業としての独立性を尊重しながら協業。2015年の業務・資本提携契約の改定後、ヤフーはアスクル株式の約45%(議決権ベース)を保有し、アスクルを連結子会社としている。

ヤフーは17日、連結子会社アスクルの岩田彰一郎代表取締役社長の再任に反対と発表。アスクルが8月2日に開催予定の株主総会の第2号議案(取締役選任議案)において、岩田社長の再任に反対の議決権を行使する。

その理由を業績の低迷とする。アスクルが展開するEコマース市場は、BtoB、BtoCともに高い市場成長が続き、競合各社は利益・株価は好調に推移している。しかし、アスクルは業績が低迷。主力事業であるBtoB事業(アスクル事業)の売上成長率は鈍化傾向で、ヤフーが協力して運営しているBtoC事業(LOHACO)は、「2012年10月のサービス開始から現在まで収益の改善は見られず、'14年5月期の約29億円の赤字から悪化。'19年5月期は約92億円の赤字となった」。これらの実績から「現在のEコマース市場の環境下における岩田社長の事業計画の立案力および事業計画の遂行力に疑問を抱くに至った」とする。

アスクルは17日、この見解に反論。

2019年1月、ヤフーからアスクルに対し、LOHACO事業のヤフーへの譲渡の可否と、譲渡可能な場合の条件について検討するよう要請があったという。アスクルは2月、独立役員会と取締役会の審議を経て、ヤフーへの譲渡の提案は行なわないことを決定。ヤフーに回答した。この時はヤフーから「紳士かつ誠実な検討に感謝する旨の返答」を得て、再度の検討依頼はなかったとする。

しかし、6月27日にはヤフー川邊社長がアスクルに来社し、岩田社長に対し退陣を要求。アスクル定時株主総会の岩田社長再任へ反対を表明した。アスクルは、7月の当社取締役会において、指名・報酬委員会の提案に基づき現任取締役全員の再任案を決議した。

アスクルは、「両社の経営思想の違い、業務・資本提携契約で合意したイコールパートナーシップ精神の喪失、上場企業としての独立性の侵害」などを理由に、「個人向けECを両社共同で成功させるという目的を達成することができなくなった」と説明。7月12日に提携関係の解消に向けた協議を申し入れた。

ヤフーは、「岩田社長から経営の若返りを図り、新たな経営陣のもとで新たな経営戦略を推し進めるのが最善」と強調。アスクルは、今期の連結業績は前期比194.7%の営業利益88億円と大幅増益を見込んでおり、BtoB、BtoC、ロジステックスの3事業のシナジー最大化を目指す姿勢を強調している。