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楽天と中国京東集団、ドローンと地上配送ロボット導入で協力

楽天と中国大手ECサイト「京東商城(JD.com)」を運営する京東集団は21日、楽天が構築する無人配送ソリューションに、京東のドローンと地上配送ロボットを導入することに合意した。楽天が展開する日本国内の無人配送ソリューションの早期構築とサービス実用化へ向け、協力していく。

導入予定のドローン

楽天が持つドローン配送の運用ノウハウやショッピングアプリなどのITソリューションと、中国国内で実績を積んだ京東のドローンとUGV(地上配送ロボット:Unmanned Ground Vehicle)を組み合わせ、無人配送サービス提供に向けて、連携する。

導入予定のドローンは160×60cm(幅×高さ)で、最大積載量は5kg。最長飛行距離は16km。最大飛行時間は40分。

UGVの外形寸法は171.5×75×160cmで、最大積載量は50kg。最大走行時速は15km。

UGV

楽天は、2016年にドローン配送ソリューション「楽天ドローン」を開始し、2018年には、ドローンとUGVを組み合わせた配送実験も実施。「日本の物流分野におけるラストワンマイルの課題解決」に取り組むとする。

京東は、2015年よりドローン開発に着手し、'16年に江蘇省、陝西省などの中国農村部で世界初の商用ドローン配送を開始。これまでに40万分以上の配達飛行実績を積んでいる。'19年1月にはインドネシアで政府承認ドローン試験飛行に成功し、同国および東南アジアでの商用ドローン基盤を構築。また、宅配用のUGVは、複数の大学構内に導入され、現在一部の都市でも運行。'18年11月には中国長沙市、フフホト市に中国初の「無人配送車スマート配送ステーション」を設立し、ラストワンマイル物流を変えてきたという。

楽天 常務執行役員の安藤公二氏は、「中国国内で最先端の自社配送網を保有し、ドローンとUGVを用いた配送においても実績やノウハウのある京東と連携できることを大変嬉しく思う。京東のドローンとUGVを楽天が構築する無人配送ソリューションに導入することで今後、日本の物流分野におけるイノベーションを加速させ、多くの方に利便性を感じていただけるような社会の構築に貢献していく」としている。