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5G+自動配送ロボ+ドローン+8K VRの楽天スマートスタジアム実験

楽天モバイルネットワークは、11月15日に「楽天生命パーク宮城」にて、5Gネットワークを活用し、自動配送ロボットの遠隔操作やドローン撮影映像を用いたユーザー認証、360度カメラを用いた8K VRの映像配信など「次世代スマートスタジアム」実現に向けた実証実験を行なった。自動配送ロボットを用いた5Gの実証実験は国内初という。

「スマートスタジアム」は、IT技術の活用によってスポーツ観戦の新たな体験を創出する構想。アプリによるスタジアムにおける飲食物注文の簡潔化やチケットレス化などの利便性の向上、VRによる遠隔ユーザーへの臨場感あふれる映像配信など、国内外のスタジアムで取り組まれており、楽天モバイルネットワークでも、5Gネットワークを活用した新たなスポーツ体験の実現を検証した。

今回の実験では、ノキアソリューションズ&ネットワークスと、インテルと連携し、「自動配送ロボットの遠隔操作および映像での本人確認による配送」、「ドローンによる撮影映像を用いたスタジアムでのユーザー認証」、「スタジアム内の模様を360度の8K VRにて配信」の3つの検証が行なわれた。

自動配送ロボットの遠隔操作では、楽天技術研究所(RIT)が宇都宮大学と連携して開発した自動配送ロボットに搭載した5G端末と、ロボットのカメラの4K映像を用いて、リアルタイムで遠隔操作と映像による本人確認などの管理ができることを確認。将来的に、スタジアム内で注文した商品の配送や、ラストワンマイルにおける配送ロボットの実用化等を目指す。

ドローンを用いたユーザー認証は、「楽天ドローン」が保有するドローンから撮影した映像を5G経由で伝送し、スタジアム内の人物特定等が実施できることを確認。スタジアムでのエンターテインメントや、特定の人物への物の配送およびサービス提供などを目指す。

360度 8K VRの映像配信は、360度カメラで撮影したスタジアム内の8K VR映像データを伝送し、会場内外で、臨場感あふれる観戦ができることを確認。遠隔地からでも、リアルタイムで臨場感あふれる観戦サービスの提供の実現可能性を検証した。

楽天モバイルネットワークのタレック・アミンCTOは、「楽天は、2019年のMNOサービス開始に向けて、世界初の完全なるクラウドネイティブなネットワークを構築している。本実験では、より現実に近い環境下において、5G周波数の実用性を確認でき、楽天による5Gにおけるサービス展開への第一歩となった」とコメントしている。