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マドラスとミズノのコラボビジネスシューズ。デザイン性と歩きやすさを両立

革靴メーカーのマドラスと、スポーツ用品のミズノが、コラボレーションによるビジネスシューズおよびビジネスシーン向けのウォーキングシューズ「madras Walk MIZUNO SELECT」を発表した。発売日は3月11日。価格は19,000円から23,000円。

紳士靴ならではの高級感のある質感を追求しているマドラスと、歩きやすさを追求しているミズノとのコラボレーションにより、洗練されたデザインと快適な歩行を可能にする機能性を兼ね備えたシューズを開発するとしている。

木型作りや素材、仕上げは主にマドラスが担う。アッパー部にはマドラスの厳選された革を採用し、仕上げにもこだわっているという。

ソール部はミズノが担っており、クッション性と安定性の両立を図ったミズノ独自のテクノロジー「ミズノウエーブ」を採用。シューズにはクッション性が求められる一方、クッション性を高めた柔らかいだけのシューズでは、跳ねる、踏ん張る、回転する、切り返すといった動作に不可欠な安定性を失ってしまうという二律背反するテーマがあるとする。

ミズノウエーブは、ミズノ独自の波形ソールで、横の動きに対する剛性と、縦の圧力に対する柔性を兼ね備えることで、二律背反するこれらのテーマ両立するという。

ミズノウエーブ
左が通常のクッションで右がミズノウエーブ。通常のクッションでは片足立ちができなかったが、ミズノウエーブでは片足立ちをしても安定していた

そのほか、足裏のアーチ部分を包み込む設計で足への負担を分散する「アーチサポートインソール」、通常のラバーに比べて耐摩耗性が約80%向上しているというラバー「X10」、靴底内に設けた通気孔から湿気を排出してシューズ内の湿度を温度を下げる「ミズノインタークール」といった、ミズノ独自のテクノロジーが採用されている。

使用されているテクノロジー
シューズの底面

バリエーションは、ビジネスシューズタイプのドレスラインが5製品、ビジネスにもカジュアルにも対応するビジカジラインが3製品、スポーティなシルエットが特徴のウォーキングシューズタイプが2製品。ビジネスシューズタイプは23,000円、ウォーキングシューズタイプは19,000円。

ビジネスシューズタイプ ドレスライン
ビジネスシューズタイプ ビジカジライン
ウォーキングシューズタイプ

ドレスラインには、キップのクラストレザーを使用し、また幾重にも色を重ねて染め上げることで独特なムラを作る「パティーヌ仕上げ」を採用。全て専門のパティーヌ職人によって一足一足手染めで仕上げている。

パティーヌ仕上げ
発表会では実演も行なった。筆やスポンジなどを使用して仕上げられる
段階的に仕上げられていく

ビジカジラインとウォーキングシューズは「シャドー仕上げ」が特徴。特殊染料でシャドーをかけることで、靴自体に陰影がつけられている。

マドラス 商品部部長 石川 尚氏は、ビジネスシューズの市場について、現在縮小基調にあると説明。売上減少の要因として、環境対策を目的としたオフィスでの軽装化の定着と、それによるドレス・ビジネスシューズの着用機会の減少、消費者ニーズのスニーカーへの移行を挙げた。

ビジネスシューズの市場

一方、ウォーキングシューズ市場は少子高齢化と健康志向の高まりなどもあり、今後市場規模が拡大するものと期待されているという。

ウォーキングシューズの市場

マドラスは、こういった昨今のビジネスシューズ業界において、シューズ市場の変化の中で生き残るためにコラボレーション先を模索。その中でマドラスとミズノは、新しい機能性シューズの提案を行なっていきたいという意見で一致したという。

コラボレーションは、双方からの販売チャネルの拡大、ビジネスシーンとスポーツシーンの両方からの視点による商品開発、不足部分を補い合った相乗効果を期待できると話した。

マドラスとミズノのつながり
左:マドラス 商品部部長 石川 尚氏、右:ミズノ ライフスタイルスポーツ事業部専任部長 山本 仁氏

販売は、全国百貨店、マドラス直営店、ミズノ直営店など。