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AIと機関銃 孫正義が語り始めたAIサイバー危機

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15日、ソフトバンクグループ、ソフトバンク、SB OAI Japanが「緊急会見」を行ないました。お題はサイバーセキュリティで、ソフトバンクグループの孫正義会長も登壇。OpenAIのサム・アルトマンCEOも登場予定でしたが、急遽欠席となりました。

会見については記事で紹介していますが、OpenAIの技術を活用したサイバーセキュリティ対策ソリューションを日本国内の重要インフラ企業に提供。日本のサイバー防御を高めようという趣旨です。

内容としては、「孫正義ショー」といった形で、AIの能力の高さとともに、AI時代のサイバーセキュリティの脅威をソフトバンクの事例をもとにアピール。「AIを使って日本を守るべき」と、会場に集まった日本の大企業の役員に呼びかけるというものでした。

実際に新しい「パッチング・アズ・ア・サービス(Patching as a Service/PaaS)」のデモも行なわれました。SaaS的なサービスを例に出し、そのソフトウェアにどのような脆弱性があるかを、OpenAIの最新モデルとともに判定。修正パッチを即座にAIが開発し、テストののちに適用します。この繰り返しにより、セキュリティを高めていこうというものです。

訴えたいことは非常にわかりやすく、また、攻撃者が手にできない最新のAIモデルやソリューションを一部の社会インフラなどに提供し、攻撃者より先に防御側の準備を高めるための仕組みも、間違いなく必要だと感じました。

内容としては理解できる一方で、AIを取り巻く周辺環境が大きく変わった、という印象も強く残りました。

ソフトバンクグループは、OpenAIの大株主です。これまでの孫会長は、常にAIポジティブな姿勢で、AIがもたらす明るい未来と指数関数的な成長を「やや誇張しすぎ」なぐらいに表現してきました。

今回は一転して「危機モード」でした。AIを「機関銃」に例え、いまこそサイバー防御に乗り出さなければ、日本は危ないと訴えます。

規制緩和やAI投資を長らく訴えてきた孫会長の唐突なモードチェンジに、AIによる経済、政治を取り巻く状況の変化を感じざるを得ません。

AIによるサイバーセキュリティについては、AnthropicのMythos(ミュトス)の登場と、その高いサイバー攻撃能力が大きな注目を集め、経済だけでなく政治を巻き込んだ騒動になりました。日本でもミュトスが使える、使えないで政権を含めた大きな話題になっていました。

そして、ミュトスをサイバー攻撃に使えないように調整されて公開された「Fable 5」は、公開から3日で米国政府の命令により、公開停止となりました。

「新モデルは凄い!」などと最新モデルに驚きながら使っていた無邪気な時代は終わり、その登場がいかに社会に影響を与えるかを配慮、調整しながら進めていく時代になっていく。危機を訴える孫会長の姿を見ながら、AIへの楽観的な未来と希望を語るフェーズから、AIが変えていく現実に対処するフェーズに変わったと実感しました。