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母親の新型コロナワクチン接種の予約をした

夕飯の片づけが終わったところで、母親に「新型コロナの……」と声をかけられた。

ワクチン接種の予約が開始されたのだが、やはり電話はつながらなかったようで、ネットでやってくれという依頼である。

電話は1日中つながらずネットで予約することに

筆者が住む千葉県野田市でも、高齢者向けの新型コロナウィルスのワクチン(以下新型コロナワクチン)の予約が5月6日から開始された。予約用のクーポンや問診票、接種に関する注意事項などが入った封書が4月下旬に届いていた。

5月6日の朝から電話もしくはネットで予約開始。事前に母親に聞いていたのだが、「自分で電話する」と言っていたので手は出さないでいた。ただ、それより早く高齢者向け接種の予約を開始したところでも北九州市(4月30日から)や、横浜市(5月3日から)では、電話がつながりづらかったり予約システム自体がパンクしたという報道は目にしていたし、5月6日の午前中はNTT東日本が固定電話の着信を一時的に制限しているから、なんとなくダメだったんじゃないかという想像をしていたのも事実だ。

話を聞くと、時間をみつけては朝から何度か電話していたものの、つながらなかったらしい。翌日(5月7日)に電話しようかとも考えていたようだが、ここはやはり息子の出番ということなのだろう。実をいえば、この時点ですでに予約はいっぱいだったり、繋がりづらい状況が続いているのではと思っていた。ただし、仮にそうだったとしても、なにもしないよりはマシだろうと、iPadを取り出し一緒にやることにした。

新型コロナワクチンの予約は、専用の窓口となる。コールセンターへの電話か、インターネットの専用予約サイトから申し込む。市役所のWebページを見ると「現在、医療機関への問い合わせの電話が多くなっております」という文字がある。そんなことにならないようにと、送られて来た書類やWebページを読んでいると、母親に急かされる。もちろん、やってみるしかないのだが、最低限手順は確認してからアクセスしたかった。きちんと説明を読むのは大切だ。

新型コロナワクチンは、医療従事者、高齢者、高齢者以外で基礎疾患を有する人/高齢者施設等で従事している人、それ以外の順での接種が予定されている。

自分は「それ以外」で、今回と予約手順が同様とは限らないが、予行練習代わりとも考えられる。一通り確認しておきたい。

母親の希望と聞きながら説明を読みつつ、iPadで予約を行なったのだが、これが予想以上に簡単。特に書類を読まなくても平気だったのでは? と思えるほど。ものの10分もかからなかったと思う。

スマートフォンでアクセスもしてみたが、きちんと端末に応じて表示が変わるようだった。

送付されたてきた接種のための「クーポン券」。ネットで予約する際は、QRコードを読み開いたサイトで、「ID番号」と「パスワード」を入力する。また、接種の際はこれと予診票、身分証明書を持っていくことになる。また、右下には「予防接種済証(臨時)」を貼るスペースが用意されていた。臨時とはあるが、これがなんらかの通行手形のような存在になるのだろうか

画面の指示に従うだけで簡単予約

横に母親がいるとはいえ、実際にWebでの予約のための操作をするのは筆者だ。

iPadのカメラで、クーポンに記載されているQRコードを読み取り予約サイトにアクセス。クーポンに書かれているIDとパスワード(といっても生年月日)を入力してログインすればいい。

あとは画面の指示に従って、指定/入力していくだけ。Webサービスをちょっと触った人であれば、特に迷うことはないと思える。

自治体によって、予約システムは異なる。ただし、Web予約ページのドメイン(hbf-rsv.jp)で検索してみると、様々な自治体でも使われていることが分かった。

千葉県野田市だと、大きな会場で集団接種は行なわれない。市内59の指定された病院で接種することになっている。

そこでまず、会場(=病院)か、日付のどちらで選ぶかを選択する。母親は接種したい病院は決めていたようなので、「会場から選択」をタップする。この日しか受けられないという人は、日付から選んで会場を探すことになると思われる(未確認)。

次の画面では、7つに分けられた市内の区域が表示されて、希望の区域をタップすれば、病院のリストが出てきて、選べるという具合だ。次は日程だ。今回は5月31日~7月31日の間での予約受付だったが、すでに7月11日までは埋まっていた。

あせらなくてもいいけど、早めに打てるならそれがいいよねという話は母親としていた。加えて体調を崩したとき、翌日病院が休みというのは避けたいという希望を聞き、日付を選ぶ。同じ画面で時間も選択する。30分ごとに区切られていたが、その日で選べるのは夕刻の時間帯しか残っていなかった。

あとは、その病院で受診したことがあるなら診察券の番号、そして連絡先の電話番号を入力して予約完了だ。

予約した日時に、クーポンとともに同封されていた予診票と身分証明書(保険証でいい)を持って、病院に行けば接種できるようだ。なお、2回目の予約は接種する病院で行なうことになっていた。

もちろん、この辺りは自治体によって異なる。予約システムが同じドメインでも、集団接種のところもあれば、2回目もWebで予約する自治体もあるようだった。何をしなければいけないのかは、しっかり説明を読んでおきたい。これは、高齢者に限った話ではない。

クーポン記載のIDとパスワードでログインしたら、あとは接種を受けたい会場(野田市では病院)と日にちをカレンダーから、時間をドロップダウンリストから選び、連絡先の電話番号を入力するだけ。Webサービスやスマートフォンなどの操作に慣れていれば、シンプルで迷うところはないだろう

実はギリギリだった(かもしれない)ネットでの予約

野田市の今回5月31日~7月31日の予約では約2万回ぶんだという。人口約15万人、そのうち高齢者は推計で約4万7,000人。全員が接種するわけではないだろうが、ワクチンを打ちたいと思っていても予約できない高齢者も少なくなさそうだ。また、1カ月で1万回というペースが変わらないのとすると、単純に一人2回、市内の約15万人全員が接種するのに約30カ月かかる計算になる。

「ワクチンは、順次供給されます」と市のWebページにもあるし、供給量次第という部分もあるのだろうが、筆者が自分のぶんを予約し接種できるのは、もうしばらく先のことになりそうだ。

と、ここまで書いたところで、予約ページを確認しようとしたのだが、「予約は定員に達しました。」と表示されてしまった。筆者が母親のぶんを予約してから、わずか6時間後のことである。どのタイミングで定員に達したかは分からないが、夕飯後というのは、ちょうどいいタイミングだったのかもしれない。

市のWebページを見ると、「次回予約は、市医師会と協議の上、できる限り早く開始できるよう調整」ということなので、なにがなんでも急ぐ必要はないだろう。それでも、早めにという母親の希望を、最低限叶えられたことに安堵している。

原稿執筆中に確認しようかと思ったら、すでに予約は終了していた。ギリギリだった可能性もあるが、予約できてよかった