いつモノコト

iPhoneケースを使わない人の救世主「Snap-On スマホスタンド」

突然ですが、最近のスマホって、ちょっと大きすぎませんか? 体格の良い方であれば気にならないとは思うのですが、筆者のように小柄で手も小さい人間にとっては、なかなか切実な問題です。

ただでさえスマホ本体が大きいのに、ケースに入れると、さらにひとまわり大きくなってしまいます。そのため、基本的にはケースに入れずに使う、いわゆる「スマホ裸族」を続けています。

しかし、やっぱりキズがつくのは気になります。キズの程度によっては買い替え時の下取り価格にも響きますし、何より高価なものだから、なるべく長くキレイに使いたいという気持ちもあるのです。

表面は保護ガラスを貼ってカバーしていますが、問題は裏面です。特に最近のiPhoneはカメラ部分がでっぱっているため、テーブルなどに置く時、レンズがガツガツと当たります。また、置いたまま操作する時も、グラグラしておさまりが悪いのがちょっとしたストレスに。

カメラ部分がでっぱってテーブルに当ってしまう

それを避けるためにはケースに入れた方が良いのでしょうけれど、そうするとスマホが大きくなってしまう……一体どうしたら……という、無限ループに終止符を打ってくれたのが、「Snap-On スマホスタンド」(3,880円)でした。独創的なモバイルアクセサリーなどを数多く手がけるメーカー、MOFTの製品です。

筆者のiPhone 13miniに装着した様子。サイズはギリギリだが、問題なく使用できる

本製品は、iPhoneの12/13/14/15シリーズのMagsafeに対応したスマホスタンドです。中には磁石が入っていて、対象のiPhoneなら背面に近づけるだけで、ピタッとくっつきます。ちなみに、別売りの「スマホ用マグネットリング」(1,280円)を組み合わせれば、Magsafeに対応していないスマートフォンでも使うことができるようです。

Snap-On スマホスタンドは、レンズのでっぱりよりも厚みがあるので、無造作にポン、とテーブルに置いてもレンズがぶつかりません。また、スマホをテーブルに置いたまま操作する時も、ぐらぐらしなくなって快適です。

背面がフラットになり、カメラ部分も下に当たらない

スタンドの使い方は、タテ、ヨコ、フローティングの3種類。SNSやメールを見るときはタテ、動画を見るときはヨコ、とシーンに応じて使い分けが可能です。

3種類の置き方に対応。左から、タテ、ヨコ、フローティング

内側はカード入れになっており、クレジットカードや折りたたんだ紙幣を入れておけば、財布代わりにも。ちょっとそこまで、であれば、財布を持たずに身軽にでかけられます。ちなみに、商品説明には「カード2枚を収納可能」とありますが、かなりタイトな作りになっているため、クレジットカード1枚+紙幣1枚くらいが現実的かと思います。なお、磁気カードは破損のおそれがあるため、収納は非推奨です。

カード入れにはクレジットカードや紙幣を収納できる

電車の中などでは、スタンド部分に指を通して、スマホリング的に使うこともできます。スマホをケースに入れずに使っていると、ツルツルすべってしょっちゅう落しそうになるため、これだけでも安心感があります。

スマホリングの代わりとしても使えます

また、ちょっとお行儀の悪い裏技ですが、本来の使い方とは上下逆に着けると、食事をしながらスマホを見るのにちょうどいい角度になります。正しい装着方法ではないため、食後は元に戻すことを忘れずに。

上下逆に着けると、置いたまま閲覧したり操作したりするのにちょうどいい角度に

長風呂のお供にスマホを持ち込みたい、という時にも便利です。ケースを着けたままだと、ケースとスマホの間に水が入るのが気になるし、かといって毎回ケースを着けたり外したりするのも面倒、ということがあるかと思います。Snap-On スマホスタンドであれば、ワンタッチで着脱可能なため、お風呂に入る時に外して、出たら着けて、という作業が気軽にできるのです。

着け外しもワンタッチで簡単にできる

この製品の唯一の難点は、着け外しが簡単であるがゆえに、キツめのポケットからの出し入れの際などに、ズレやすいこと。ただ、今のところ、バッグの中にスマホを入れていたら、いつの間にかスタンドが外れていた、というようなことは起こっていません。たとえズレてしまったとしても、正しい位置に直すのは簡単なので、個人的にはこの程度であれば許容範囲と受け入れています。とはいえ、スタンド部分だけを持って持ち上げる、振りまわす、というようなことは、やらない方が無難でしょう。

上記のことに留意すれば、MOFTのSnap-On スマホスタンドは、「スマホはなるべくケースに入れず、ミニマルに使いたい」というスマホ裸族の人にとって、検討に値する選択肢になるのではないでしょうか。

ヨシムラマリ

ライター/イラストレーター。神奈川県横浜市出身。文房具マニア。子供の頃、身近な画材であった紙やペンをきっかけに文房具にハマる。元大手文具メーカー社員。著書に『文房具の解剖図鑑』(エクスナレッジ)。