いつモノコト

歩くだけでWAON POINTが貯まるアプリを試した。3カ月で70ポイント

1,070ポイントのうち、ROUTYによるポイントは70ポイントで、1,000ポイントはイオンカード新規入会特典分

イオンクレジットサービスが、歩くだけでWAON POINTが貯まるヘルスケアアプリ「ROUTY」を1月に本格リリースしました。ウォーキングのみならず、食事の記録でもWAON POINTが貯まるというアプリを約3カ月間試してみました。ROUTYには健康増進をサポートする様々な機能が搭載されていますが、今回は「WAON POINTを貯める」にフォーカスして使用しています。

ROUTYは、健康増進サポートのためのアプリで、2021年7月からイオンカード会員限定で先行配信されていました。1月からはイオンカード会員以外でも無料で利用できるようになり、食事記録などを通じた不足栄養素を補う食材が提案されるなど、栄養管理に役立てられます。今回はiPhone使用時の流れでお話しますが、Androidにも対応しています。

アプリを利用する目的は、やっぱりWAON POINTが欲しいから。WAON POINTをもらうには、イオンマークのカードに入会し、イオンスクエアメンバーIDで登録する必要があります。

登録することなくWAON POINT付与を受けようとすると、このような画面が表示されます

そんなわけで、イオンカードを持っていない私は「イオンカード(WAON一体型)」を作ることにしました。ネットでサクッと申し込めるし、年会費は無料だしで、ハードルはさほど高くはありません。

WAON POINTを貯める準備を整えつつ、ROUTY自体はカードを登録していなくても利用できるので、利用開始してしまいます。カード登録前に貯まったポイントは付与されないんじゃないかという不安はありながらも、そのあたりの仕様を確認するためもあって先行して利用開始したのですが、付与条件となる「チャレンジ達成」をした後にカードを登録しても無事ポイントは付与されました。

今後、この仕様がどうなるのかはわかりませんが現時点では、対象となるカードを持っていない場合は、アプリの利用を継続できるかどうかを少し試してから、カードを作るという順番でもいいかもしれませんね。

さて、ROUTY利用開始時には、まずはメールアドレスとパスワード、プロフィールを登録します。その中に「食事プログラム」なるものもありますが、私はここで「筋力アップコース」を選択してみました。

WAON POINT付与の条件(チャレンジ)は、試してみて簡単だと思った順にいうと「毎日アプリをひらく」、「1日3,000歩」、「1日分の食事内容の記録」、「食事スコア★4獲得」の4つです。これらのチャレンジを、決められた期間内に規定日数分だけ実施するとWAON POINTがもらえます。1日3,000歩は初期段階で、4,000歩に増えました。これについては後述します。

毎日アプリをひらくのはアプリを起動するだけですから、本当に簡単。アプリ利用を習慣化させるために特典を設けるというのはよくできていると思います。

使用開始した際に「毎日アプリをひらこう!」に表示された付与ポイントは50ポイント。こんな簡単にこんなにもらえるのかと思いきや、使用開始は1月24日で、1月31日までに12日分達成するのは無理な話……。次の期間に期待となりますが、2月1日~15日のチャレンジでは8日間の達成で10ポイント、3月には期間が10日区切りになって3日間の達成で3ポイントとなりました。日数のハードルが下がったかわりに付与ポイントが減ったわけです。

結果として、毎日アプリをひらくというチャレンジにより貯められたWAON POINTは、2月が合計20ポイント、3月が合計9ポイントです。今後も変わっていくのかもしれませんが、少なくともほぼ何もせずに9ポイント(つまり9円分)もらえるわけですから、ポイントが減ったことに対して特に不満もありません。

歩くだけで月9~10ポイント

次に簡単なのは、歩くことによるポイント付与です。ROUTY自体には歩数を計測する機能は搭載されておらず、iPhoneの場合は「ヘルスケア」アプリに連携させる必要があります。ROUTYには歩数のほか、体重や体脂肪、睡眠時間などを記録できる機能も備えており、睡眠と体重をヘルスケアアプリと連携させることもできます。

チャレンジ達成のためには、条件となる歩数以上歩いた状態で、当日中にアプリを起動する必要があります。

最近続々と登場している、歩いたり移動したりすることでポイントやマイルが貯まるアプリの中には、ランニングやサイクリングなど、アクティビティによって付与ポイントが変わるものもありますが、ROUTYでは歩数しか記録されないことから、歩こうが走ろうが、付与されるポイントや条件などは変わりません。

歩くことによるポイントも、アプリをひらくポイントと同様に条件が変わり、1月は3,000歩だったのが、2月には4,000歩となりました。その後も5,000、6,000と増えていくのかと不安になりましたが、4月時点では4,000歩のままです。

付与されるポイントは、2月は約15日区切りで最大月2回×5ポイントが付与され、3月は10日区切りで最大月3回×3ポイントが付与される仕様です。月の合計でいうと10ポイントと9ポイントですから気になるほどの差ではありません。

1月は7日間で4回達成しなければいけないという若干短めの条件ではありましたが、難なく達成。これが私にとってROUTY初「チャレンジ達成!」となりました。

在宅ワークの定着により外出機会は減っていますが、毎日達成しなければならないわけでもなく、かつ歩数のハードルもそれほど高いわけでもないことから、アプリをひらくチャレンジとともに、その後も毎期間、継続して歩くチャレンジを達成できています。今後もし、1万歩が条件になったりしたら難しくなってくるかもしれませんが、ポイントと健康のために頑張れるような気がします。

画像解析が楽しい食事記録によるポイント

続いて、1日分の食事内容の記録によるポイント付与です。食事記録には、ROUTYの特徴的な機能が関連してきます。AI画像解析エンジンにより、食事の写真から食事内容が記録できるのです。記録は、あらかじめ撮影した写真を登録する方法のほか、アプリからカメラを起動して撮影・登録することもできます。写真を選択すると「解析中」の画面が出て、結果が表示されます。

ポイント獲得には、朝・昼・夕食の1日分の食事すべてを登録する必要があります。そのほか間食の登録もできます。ポイントのための機能だけではなく、間食も含めた食事の管理をするための機能も充実しているわけですね。

獲得できるポイントは、2月には15日間のうちに2回達成で5ポイント、3月および4月は10日間のうちに1回達成で3ポイントでした。付与されるポイントは歩くポイントと同じですね。

画像解析を試してみると、意外と正確で驚きます。例えば生姜焼き定食の画像を登録してみると、正しく「豚肉の生姜焼き」として解析されました。

豚肉の生姜焼き定食の画像解析結果

100%間違いなく解析するかというと、そこまでではありません。余計なものが画像の中に入ってしまうと、それを「食べ物」と認識してしまうことも。例えば下の画像は、ドレッシングの容器が「漬物」になりました。こういった場合はチェックを外すことで記録の対象外にできます。

漬物(実際にはドレッシングの容器)のチェックを外す

日々画像解析を試していて、ふと「麺類は正確に解析できるのか」という疑問がわき、いろいろな麺類を食べてみました。

その結果、まず素晴らしかったのが豚骨醤油ラーメンで、解析では「豚骨ラーメン」とほぼ100%といっていい結果となりました。

そのほか、具材がいろいろ載ったちゃんぽんは「ラーメン」、かけうどんは「かけうどん」と、上々の結果です。つけ麺は、写真の撮り方も問題もあるのか、つけ汁を「牛スジの煮物」、麺を「ペペロンチーノ」と、意外性のある組み合わせとなりました。

実際の食事/解析結果は左から、豚骨醤油ラーメン/豚骨ラーメン、ちゃんぽん/ラーメン、かけうどん/かけうどん、つけ麺/牛スジの煮物とペペロンチーノ

実際とは異なる解析結果となった際には、手動で変更できます。その時は「検索」から探すのが便利です。

つけ麺とは別の時ですが、「からあげ」で検索し、「外食・市販」にしたところ、コンビニ取扱商品や外食チェーンのメニューが検索結果として表示されました。このように詳細な商品名で提示してくれるのは、細かいことを考える必要もなくなるのでありがたいと思います。

「からあげ」の検索結果

そして、先のつけ麺を直すべく「つけ麺」で検索したところ、「魚介豚骨つけ麺」というストライクな選択肢が出てきました。たしかに魚介豚骨は「またおま系」(“またお前か”の意)と呼ばれるほどに店舗数が急増していた時代もあり、人気のジャンルです。とはいえここまで細かい指定をする必要があるんでしょうか、と思いつつ、この細かさが面白かったりもします。

その流れで、もしやと思い有名ラーメン店の名前で検索してみたところ、「ラーメン二郎」のメニュー数は少なめでしたが、「天下一品」「桂花」の網羅性は高かったです。

(左から)ラーメン二郎、天下一品、桂花の検索結果

こんな感じで遊んでいる分には楽しいのですが、朝昼晩の3食をしっかり記録できるかというとそれは別問題。どこかで写真を撮るのを忘れてしまい、ポイント獲得の条件を満たせないことがしばしばありました。

3食記録によるポイントも獲得しましたが、長続きしない……

普段の食事を写真に残す習慣がある人にとっては自然にできるのかもしれませんが、私にはそういった習慣がなく、なおかつ食生活がいい加減であることが、苦戦の理由と思われます。

画像での登録ではなく、手入力での登録も可能なので、写真撮影を忘れても登録はできるのですが、何となくポイント獲得のためにズルをしているような気分になる上に、写真を撮るより手間がかかるため、やってはみたもののすぐに止めてしまいました。

アプリの通知設定には、当日分の食事の登録がなかった際に、指定の時刻に通知する「記録忘れ通知」機能があります。忘れがちだけど続けたいという熱意がある人は、こういった機能を活用しても良いですね。

また、食事を登録することで、その食事の栄養グラフを確認できます。ポイントの話ばかりしていますが、ROUTYはポイント獲得アプリではなくヘルスケアアプリです。3食の登録が続かなかったとしても、健康的に気になる食事の時に1食だけでも登録し、次の食事で摂るべき栄養価を考えてみるという使い方もできると思います。

継続ではなく“質”が求められる「めざせ! 食事スコア★4!」

最も難易度が高いと感じたのが、「めざせ! 食事スコア★4!」というチャレンジです。1日分の食事を登録した日に、その日の食事の総合評価が5つ星にて表示され、これが★4以上であればOKというものです。

あわせてその日に不足していた栄養の解説や栄養グラフ、おすすめ食材およびレシピ、食事コラムを見ることができます。おすすめレシピをタップすると、詳細なレシピのページに遷移します。さらにレシピページからネットスーパーで買い物をすることもできます。

おすすめ食材とレシピは栄養グラフの下に表示
食事コラムはレシピの下に表示

ひらく、あるく、記録するの3つは、習慣にして継続すれば達成できますが、質が評価される食事スコアは、続けていれば何とかなるものでもない、その辺に難しさを感じました。そのハードルの高さからか、このチャレンジだけは期間が1カ月で、2日達成で30ポイントに設定されています(4月時点)。

また、★4つを獲得することもできたですが、特に何かを頑張ったわけではなく、たまたまそうなっただけなので、次に生かすこともできません。前述のとおり3食を登録できた日が少ないので、打席数に問題があるとも言えます。毎日3食登録できていれば打率が低いながらも達成数は増やせるのかもしれません。

なぜ★4つを獲れたのか理由は分からず

評価が低かったとしても、普段料理を作っていて毎日献立を考えるのが大変という人には、レシピは参考になるかもしれませんね。残念ながら私には、夕食の献立を考えたり指定する権利は与えられていません。

結果として私は、ROUTYの利用を開始してから3カ月弱の間に、このチャレンジだけは一度も達成できていません。

3カ月弱でWAON POINT 70ポイント獲得

チャレンジについてお話してきましたが、ポイント獲得の流れはまだでしたね。前半で述べた通り、カード登録前に貯まったポイントはどうなるかを確認したかったため、「登録しないとこのポイントが失効するよ」というようなアラート待ちをしていて、イオンカードとのID連携をしたのは4月6日です。結果としてそういったアラートはありませんでした。

アプリトップページから「チャレンジ一覧」のページに進み、下から順に「ポイント獲得」をタップしていくと、サクサク獲得できました。失効もなかったようです。

食事スコアに心が折れたり、食事登録が続かなかったりとありましたが、ひらく、歩くは続いていて、3カ月弱で70ポイントを獲得できました。2月と4月のチャレンジ記録を見ると、食事記録が滞っていることがよく分かります。

食事記録にも意欲があった2月(左)と、意欲がなくなった4月(右)

何はともあれ、70ポイントが貯まったので早速使うことに。イオンカード入会特典の1,000ポイントもありますが、ここはROUTYで貯めた分の70ポイント以内に収めることにします。ちなみにイオンカードを作ってから、カードを一切使っておらず、提示してのポイント加算もしていません。

一番下は「クレジット・デビットカードご利用分」となっていますが入会特典によるポイント

ということで購入したのは「うまい棒」6本。最近10円から12円(いずれも税別)へと値上げされましたが、ダイエーでは1本10円(税別)で売られていたので、6本買っても70ポイント以内に収まりました。

「WAON POINTが貯まる」という分かりやすさ

ROUTYを3カ月弱使って最も特徴的と感じたのは、「WAON POINTが貯まる」という分かりやすさでしょう。イオンカードを作ったり、ID連携をしたりという作業はありましたが、ポイントを獲得してから買い物までの間に、「アプリ内ポイントを別のポイントと交換する」といった作業をしていません。

また、チャレンジ項目が複数用意されているのも良いところ。私の場合は「食事」だけだったら続かなかったかもしれませんし、逆に食事記録は続けられるけど「歩く」は続かないという人もいるでしょう。もちろんすべてを達成して健康管理ができればベストでしょうが、できることからやってみるだけでも健康に悪いわけはありません。さらに、継続しているとチャレンジ達成は関係なく、日ごろから歩くことをより意識するようにもなりました。

これまでイオンカードともWAON POINTとも縁がなかった私ではありますが、チャレンジ達成によりWAON POINTが貯まっていくのは素直にうれしく、またAI画像解析も面白かったです。あとは画像解析のさらなる精度向上に期待、というところですが、これに関しては言われなくても推進していることでしょう。

加藤綾