ミニレビュー

加熱式タバコ「glo」の新フレーバー「クリーミー」と「トロピカル」を吸う

加熱式タバコ「glo」を展開するブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンより、neoの新フレーバー「ネオ・クリーミー・プラス・スティック」(以下、クリーミー)と「ネオ・ブースト・トロピカル・プラス・スティック」(以下、トロピカル)が発売された。

グロー シリーズ2 リッチブラックと、トロピカル、クリーミー

多様なフレーバーが特徴のgloの中でも“甘い香り”を好むユーザーにうれしい新フレーバーといえる。さっそくその味わい、喫煙感をチェックしてみよう。

クリーミーを吸ってみて、最初に感じるその吸い口は「やわらか・まろやか」といった印象だろうか。もともとマイルドさに定評があるgloに、さりげなく甘みを感じさせる仕上がりとなっている。

キャラメルテイストな香りは、コーヒーとの相性を好んで一服タイムを楽しむユーザーには一度試してほしいところだ。もしくは、neoの「ダーク・プラス」や「ロースト・プラス」を吸っているのであれば、気分転換にクリーミーを吸うのもいい。何本かに1回、もしくは連続吸いするときにクリーミーをチョイスするという選択肢もあるだろう。

もちろんクリーミーオンリーでいく、という選択肢がないこともないが、常にその甘さを求めるかどうかは好みの分かれるところだ。とはいえ、マイルドな分、吸いごたえ(キック感)に欠ける、ということはない。甘みとやわらかさの先にはしっかりとした吸いごたえもあるので、タバコの喫煙感を無視できない人にも満足できるフレーバーとなっている。

また、紙巻きタバコには、ライターや火をつける仕草、煙を吐く時のなんとなしの郷愁を含め“カッコよさ”を求める文化があったが、加熱式タバコにはそれがない。その文化を加熱式タバコに求めているとまではいわないが、今回のクリーミーはフィルターの首元にゴールドをあしらっていて、なんとなくゴージャスな雰囲気。

クリーミーのフィルターの首元

秋に発売された新デバイス、シリーズ2もシンプルかつスタイリッシュなフォルムはそのままに高級感を持たせており、デザイン面で加熱式タバコ文化を広めたいという意気込みを感じられる。残念ながら吸っている時は紙パックのジュースを飲んでいるようなシルエットだが……。

ちなみにトロピカルのフィルターは淡いブルー。爽やかな印象のイメージカラーを纏わせている。

トロピカル

トロピカルはブーストと呼ばれるカプセルを潰して香りを楽しむ「カプセルメンソールフレーバー」だ。フィルターに記されている〈起動ボタン〉アイコンを押すと、カプセルが弾けて香り成分がフィルターに浸透する仕組み。と、いいつつ、まずはブーストを潰さずに吸ってみる。

もともとメンソール派ユーザーが多いといわれるgloならではの清涼感はやはり健在だ。口内に広がるメンソールの刺激と、のどに伝わるキック感のバランスもいい。2、3服したところでブーストを弾く。つまむとパチッと音がするのも、ブーストシリーズを吸うときの味変儀式のようで微笑ましい。

ブーストを弾くとパチッと音がする

トロピカルのブーストは、マンゴーのような甘い香りが特徴だ。この香りだけだったとしたら、甘ったるい印象を持つかもしれないが、メンソールの刺激との相乗効果で、フルーティーな吸い口を実現している。とくにブーストを弾いた序盤は深い香りと爽快感の満足度は高い。逆にいえば、終盤に向け徐々に香りが弱くなるのだが、許容範囲と感じた。こちらも個人差、好みが分かれるところかもしれない。

iQOSに比べ、吸いごたえ、キック感が弱いといわれがちなgloだが、iQOSからgloに乗り換えた過去を持つ筆者の印象としては、gloのフレーバーとキック感のバランスの良さは魅力のひとつだ。固定銘柄でなく、さまざまな味わいを楽しみたいという向きには、「クリーミー」「トロピカル」がラインナップに加わって10フレーバーとなったgloをオススメできる。

森田範彦