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理研、AI特化スパコンの名称は「理究(りきゅう)」に 7月稼働

写真は理究との連携が期待される「富岳」(出典:理化学研究所)

理化学研究所最先端研究プラットフォーム連携(TRIP)事業本部 科学研究基盤モデル開発プログラム(AGIS)と計算科学研究センター(R-CCS)は、AI(人工知能)を使った科学研究「AI for Science」開発用スーパーコンピュータの名称を「理究(りきゅう)」に決定した。英語表記は"RIKYU"。

「理究」という名称には、自然現象の背後にある原理・法則である「理」を、AIとハイパフォーマンスコンピューティングを活用して探り、「究」めるという意味を込めた。基礎科学から応用まで幅広い研究を支える計算基盤を目指す、という理念を表した名称でもある。1千件以上の応募から、AI for Scienceの趣旨に合致し、茶人の千利休(せんのりきゅう)の「利休」と音が同じで親しみやすいため、「理究」が選定された。

千利休の教えを伝えるとされる「利休道歌」には、「守・破・離」の語源とされる「規矩(きく)作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても 本を忘るな」という和歌がある。

師匠から教わった型を「守る」ことは、AIが既存の知を広く学習することに通じる。身につけた型をもとに研究し、既存の知を「破る」ことは、AIが研究に主体的に参加し、新しい知を開拓することに重なる。そして型から自由になって「離れる」ことは、人類とAIがAI for Scienceの広がりのなかで、科学の新領域を切り開いていくことを意味する。

こうした考えに倣い、大きな探究を進めながらも、「離れて、なお科学という本分を忘れない」という思いを、「理究」という名前に込めている。

理究は、「AIによる科学研究の革新」を目的に神戸市ポートアイランドの理研神戸地区に導入する計算機システムで、AIの学習や推論で多用される16bitや8bitの浮動小数点演算において、エクサスケール級「1秒間に10の18乗回(100京回以上)」の高い演算性能を備えている。現在、7月の運用開始に向けて、調整を進めている。

NVIDIA GB200 NVL4を搭載した計算ノード400台(NVIDIA Blackwell GPU 1,600基)で構成され、ノード間はNVIDIA Quantum-X800 InfiniBandにより最大3.2Tbpsで接続。演算性能はFP64で64.16PFLOPS以上、FP8で15.539EFLOPS以上に達する。

AI向け超並列計算に強い理究と、大規模科学計算に強い「富岳」が連携することで、高度な科学研究基盤モデルの開発・活用への貢献が期待される。