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ドコモ、基地局でヒグマのリアルタイム監視 AI解析で迅速通知
2026年5月22日 18:43
NTTドコモは、北海道内にある基地局に画像認識AIと連携した監視カメラを設置し、クマの出没をリアルタイムで検知する実証実験を5月22日~11月30日まで実施する。
2025年度のヒグマによる人身被害数は230件を超え、死亡事故は13件となるなど、ヒグマによる被害は深刻化している。しかし、広大な地域では人手による常時監視には限界があり、ICTを活用した監視体制の整備が急務になっている。
取り組みでは、北海道にある基地局2局に画像認識AIと連携した監視カメラを設置し、撮影映像をリアルタイム解析することで、クマの出没を検知する。基地局周辺では安定したモバイルネットワークが整備されており、ルーラルエリア(農村部など人口密度の低い場所)でもリアルタイムの映像伝送や迅速な通知が可能になっている。
既存設備を活用することで、環境負荷と導入コストも最小限に抑えることができ、将来的には広大なエリアを監視できる点もメリットになる。
カメラの映像は画像認識AIで解析することでクマの出没を検知する。昼夜を問わず出没する可能性があるアーバンベアを見逃さないため、照明条件などの環境変動下でも安定して検知できる性能を目指す。高速に推論可能な画像認識AIを、低遅延なdocomo MEC上で動作させることで、リアルタイム検知を可能にする。
今後は、北海道での実証を通じてシステムの有効性を検証し、その成果をもとに将来的にはクマ被害に悩む自治体向けの展開をめざす。必要に応じてクマ出現位置のマッピング、関係機関への迅速な通知、威嚇音の発報指令までを行なう総合的なシステムを実装し、クマをはじめとする野生動物と人間との軋轢を緩和した、より安全で快適な社会の実現に貢献するという。
さらに、野生動物の農業地区や居住区への侵入を抑制し、地域住民の生活環境を守るための新たな電気柵や関連技術の検討や開発も進める。


