ドローン撮影画像で鋼材腐食の深さを推定　NTT eドローン

「腐食深さ推定」の解析結果イメージ

NTT e-Drone Technologyは12月10日、損傷解析AIサービス「eドローンAI」に新たなオプション機能として、鋼材の腐食深さを推定する「腐食深さ推定」を提供開始した。

同サービスは、NTTアクセスサービスシステム研究所が開発した画像認識AIを活用し、ドローンやスマートフォンで撮影した鋼材の画像から腐食による鋼材断面の欠損量を自動で推定する。インフラ構造物における平均誤差は0.29mmと高精度で、従来目視で判断していた腐食進行の程度を定量的に把握できる点が特徴。

国内インフラの老朽化が進む原因の一つに、腐食による鋼材の劣化が挙げられる。現行の点検方法では、腐食による鋼材厚の把握は困難で、超音波による検査も可能だが、探触子を直接当てる必要があり、設備全体に適用するには膨大な作業コストがかかるという課題が大きかった。

腐食深さ推定では、現地での物理的な接触や足場の設置なしに腐食深さを把握でき、点検業務の省力化を支援する。

腐食深さ推定は、eドローンAIの「錆検出」機能と併用することで、腐食領域の特定と深さの解析を一括で実施可能。また、別オプションとして、コンクリート構造物に対する「剥離」「鉄筋露出」「漏水」「遊離石灰」の検出にも対応する。