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ポイント廃止後のふるさと納税の今 さとふるは独自返礼品に活路
2025年11月5日 16:28
ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」は、ふるさと納税のポイント制度廃止前の9月の駆け込みで申し込みが多かったお礼品の傾向や、10月の廃止後の申し込み傾向などを公開した。また、2025年の人気お礼品ランキングの速報版も発表した。
ふるさと納税のポイント制度は9月30日をもって終了となり、さとふるでも9月の駆け込み寄付が大幅に増加した。
特に「あとから選べるお礼品」の寄付件数は20倍以上、「寄付額100万円以上のお礼品」の寄付件数は7.4倍以上となったという。
「あとから選べるお礼品」は自治体に寄付後に後からお礼品を選べるサービス。ポイント付与が廃止となる前に寄付だけをしておいて、お礼品はゆっくり選ぶという寄付行動が多数みられた。
お礼品を伴わない「寄付のみ」の増加も特徴的で、「犬猫等愛護活動」などの100万円以上への寄付申込みも複数確認されている。
ポイント廃止後はより「コスパ重視」
ポイント制度が廃止された10月以降は、これまで以上にコスパの良いお礼品に寄付が集まっているという。
2025年の人気お礼品ランキングの速報版では、1月1日~10月20日の寄付申込数でランキングを算出しており、岩手県宮古市の「宮古の厚切り塩だれ牛タン1.4kg」(寄付額11,500円)が1位を獲得。
さとふるのお礼品ランキングは、過去6年連続でホタテが首位獲得していたが、今回初めて牛タンが1位となった。
牛タンが1位となった理由について、さとふる広報は以下のように分析。
「1.4kgとボリュームがありながら、寄付額11,500円とコストパフォーマンスに優れている点が特に支持されています。もちろんクオリティも高く、厚切りならではの贅沢さと柔らかさも評価されているポイントです。ランキングはポイント制度が廃止された10月以降の申込数も含まれているため、ポイントがなくなったのであれば、これからはさらにコスパの良いお礼品を選びたい、と思う人が増えていきそうです」
ポイント制度廃止後のポータルサイトについては、「ポイント付与が禁止となった今、ポータルサイトは『魅力的なお礼品があるか』『サイトが使いやすいか』が重視されるようになると思います」(同社広報)とコメント。
さとふるでは現在、よりお得なお礼品を提供できるように、自治体と共同で独自のお礼品開発に注力。寄付者のニーズに合致する内容量や寄付額帯にこだわり、これまでに約500件ほど独自のお礼品を生み出している。
今回1位となった、岩手県宮古市の牛タンも自治体と共同開発したもので、さとふる限定のお礼品として提供している。
都内自治体のふるさと納税拡大
2025年の寄付申込数ランキングでは、2位が山梨県山梨市のシャインマスカット1kg(寄付額13,000円)、3位が北海道紋別市の北海道オホーツク海産ホタテ玉1kg(寄付額24,000円)と続く。
また、最近はふるさと納税により都内の自治体の税金流出が増加していることから、都内の自治体でもふるさと納税が拡大。千代田区のホテルニューオータニのディナービュッフェ券(寄付額65,000円)や、葛飾区にタカラトミーの本社があることからベイブレードのふるさと納税限定品などへの寄付申し込みが人気だという。
東京都千代田区「ホテルニューオータニ ディナービュッフェ券」
サイトの使いやすさについては、到着日が指定できるお礼品にラベルを表示する機能のほか、新たに「発送月が選べるお礼品」をまとめたページを用意。
年末にまとめてふるさと納税をすると、お礼品がまとめて届き冷蔵庫や冷凍庫が圧迫されるという声を受け、到着月を分散させられるように同ページを新たに追加したという。ストックがなくなるタイミングやイベントにあわせての発送など、さまざまな使い方に対応する。











