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京王線新車両「2000系」を見てきた 大型フリースペース「ひだまり」設置
2025年10月28日 12:44
京王電鉄は10月27日、新型通勤車両「2000系」を若葉台車両基地で報道陣に公開しました。2000系は同社で初めて大型フリースペースを備えた車両で、2026年1月31日から運行を開始します。
1シート分を「ひだまりスペース」に
2000系について、京王電鉄 鉄道事業本部長の井上晋一氏は「丸いフォルムで安心や優しいということを表現しました。また、子育て世代に向けた大型フリースペース、カーボンニュートラルの取り組み3つを大きな特徴としています」とアピールしました。
デザインに関しては多くの乗客や社員から意見をもらい期待されることをデザインに落とし込んだといいます。AIによるマッチングも行なって、乗客が期待するデザインに近づけていったそうです。
大型フリースペースは他社では採用例がありますが、京王電鉄では初めての試みとなります。ベビーカーや小さい子供連れの乗客がもっと出掛けたくなるようなワクワクした空間を作ったとのこと。設計には育児中の女性社員が携わっています。
加えて、車椅子の乗客やスーツケースを持っている人にも使いやすいスペースにしたといいます。「『すべてのお客様に優しい』をキーワードにこの車両を開発しました」(井上氏)。
ひだまりスペースは10両編成のうち5両目に設けられます。5両目はエレベーターに近い駅が多いため、利用者の利便性が高いとして決められました。ひだまりスペースには、子供が景色を見やすいように大型の窓を両側に採用しています。
ひだまりスペースは1シート分をまるまる使ったもので、中央の島形部分に手すりや腰掛けがあります。設計では社内にベビーカーや車椅子を持ち込んで検討していったそうです。
カーボンニュートラルでは、第3世代となる最新のパワー半導体(フルSiC)を使った新型VVVFインバーター制御装置の搭載で、VVVFインバーター非装備車と比べて70%の省エネを達成しているとのこと。VVVFインバーター制御装置は電圧や周波数を変化させながらモーターを効率よく動かすための装置となっています。
「やさしさが詰まった素敵な車両」と藤本美貴さん
車両の公開に先立って、ゲストとして招かれたタレントの藤本美貴さんが登場。3人の子育て中ということで「子育てと電車」をテーマにトークセッションを繰り広げました。
学校行事やお出かけでは利便性もあり電車をよく使うそうで、子どもたちと一緒に乗る機会も多いとのことです。2000系の印象を聞かれると、「本当に素敵な車両になっていて、色合いやスペースの使い方などやさしさが詰まっているなと思いました。電車の正面も笑っているかのようでかわいいですね」と回答しました。
藤本さんによると電車内でベビーカーを畳むかどうか悩みがちだが、これならそのまま乗れそうとのこと。ベビーカーは子供が乗っていなくても荷物が載っていて畳むのが難しい場合もあると藤本さん。「車椅子の方もそうですが、多種多様な方々が安心して乗れるスペースができあがったと思います」(藤本さん)と気に入った様子でした。
子供と電車に乗るメリットについては、「電車から外を見ながら季節を感じたりできるし、普段出会わない刺激も受けられます。それから、人がいたらちょっと静かにしようねとか、おじいちゃん・おばあちゃんがいるから席を譲ってあげようとか、社会勉強になるというのも親としてすごく感じます」(藤本さん)と子育て経験者ならではの視点で話してくれました。
車内は明るい配色に
車内はオレンジ色のシートを採用しているほか、つり革もオレンジやパープルで明るく楽しい印象を受けます。シートは7人掛けです。
シートのエンド部分も曲線を取り入れた卵のようなデザインです。曲線を多用することで心を落ち着かせる空間を演出したとしています。
旧2000系から受け継いだ丸目ランプ
外観は車両前面と側面ともに円をモチーフにしたラウンド型としています。多くの人がやさしさや安心を感じられるデザインだとしています。
京王電鉄では以前にも同じ2000系という車両があったそうですが、今回は自社の命名ルールに則り、現在使われていない番号として2000を採用したとのこと。
初代の2000系を意識した点としてはヘッドライトがあるそうで、初代の丸目ライトを受け継いで今回も丸目を採用したといいます。
床下にも様々な機器が設置されていました。まだ真新しい状態です。
































































