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JR東、駅内に騒音・混雑で気分が悪くなった人のためのスポット
2025年10月6日 17:22
JR東日本は、騒音や光、混雑などによってパニックまたは気分が悪くなってしまった人が気持ちを落ち着かせるための設備「カームダウン・クールダウンスポット」を、横浜駅と立川駅に設置する。実証実験としての取り組みで、実施期間は10月15日から12月下旬まで。
実証実験では、駅の混雑から少し離れて立ち止まり、気持ちを静めることができるよう、カームダウン・クールダウンスポットを横浜駅、立川駅の改札内に数カ所設置する。今回設置するスポットには、パーテーション等の用意はない。
あわせて、光や音、におい等の五感に関する情報を、地図として表示した「センサリーマップ」を設置する。駅の感覚情報やカームダウン・クールダウンスポットの位置をWebページ上に試験公開し、駅利用者が事前に情報を確認できるようにする。
そのほか、実証実験の有用性を確認するため、現地に任意のアンケートを用意する。
実証実験は、新国立競技場のユニバーサルデザインアドバイザーを務めた日本女子大学 佐藤克志教授と、発達障害を手掛かりとしたユニバーサルデザインコンサルタントのBridges to Inclusion 代表取締役・橋口亜希子氏の助言のもと実施する。
JR東日本研究開発センターでは24年度から、発達障害を手掛かりとした駅環境整備をテーマに研究に取り組んでおり、25年度は駅での実証実験を行なう。
駅にはたくさんの音や光、情報があふれており、さらに混雑も加わることが理由で、駅を苦手とする利用者もいる。そこで、そういった人やその家族が少しでも安心して駅に足を運べるよう、試験的にカームダウン・クールダウンスポットとセンサリーマップを整備。実証実験を通じて、駅におけるこれらの設備、情報の在り方について検証する。

