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グーグル、Geminiに「学習モード」 学生はAI Pro(月2900円)を1年無料
2025年8月7日 11:31
Googleは6日(米国時間)、新学期に向けた学習ツールの展開を強化すると発表した。Geminiに新たに「ガイド付き学習」を追加するほか、米国、日本、インドネシア、韓国、ブラジルの学生向けに、「Google AI Pro」プラン(2,900円)の無料1年間サブスクリプションを提供するなど、学生の学びのための機能を強化している。
18歳以上の学生は、12カ月間のGoogle AI Proプランを無料で利用可能。Google AI Proでは、Gemini 2.5 Proへのアクセス拡大、「Deep Research」、「NotebookLM」、コーディングエージェントの「Jules」、動画生成の「Veo3」、2TBストレージなど、Google AI Proの機能が提供される。
Geminiでは、新しい学習機能(ガイド付き学習、フラッシュカード、スタディガイド)などを開始。ガイド付き学習(Guided Learning)は、Geminiに質問して、すぐに回答を得るのではなく、理解につなげるためにステップバイステップで質問に対する考え方や次のアクションなどのアドバイスを行なうもの。これにより、教師と生徒のような関係をGemini上で実現する。
ガイド付き学習は、数学問題の解決、論理的な議論の構築、エッセイの執筆ガイド、テスト対策、宿題のサポートなどで活用できる。自分のペースでトピックを探索できる「会話型で判断のない空間」としており、学習者の理解を促す。
また、画像や動画、インタラクティブクイズなどで学習できるツールも追加。光合成のプロセスや細胞の構造などのトピックについて質問すると、Geminiが積極的にビジュアルを組み込んで、理解を助ける。
Googleでは、専門家との協力の元、学習科学を基盤モデルに組み込むための「LearnLM」を開発。25年初頭からGemini 2.5に組み込んでいる。
なお、同様の機能はOpenAIのChatGPTでも「学習モード」として搭載開始。米国の新学期に向け、AIによる学習支援に各社力を入れている。
NotebookLMは、Video Overviewsや新しいスタディパネルを導入したほか、18歳未満のユーザーにも利用可能になった。
また、Google検索のAIモードでは、Canvas、動画とPDFのアップロードに対応したSearch Liveなどのツールが追加された。
米国では「Google AI for Education Accelerator」を発表。米国のすべての大学生に無料のAIトレーニングとGoogleキャリア証明書を提供するもので、すでに100校を超える公立大学が参加している。今後3年間でアメリカにおける教育に10億ドルを投入する予定。



