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「豊洲セイルパーク」完成 豊洲二・三丁目最後の大規模開発

豊洲セイルパークビル

IHIと三菱地所は、7月24日の「豊洲セイルパークビル」の商業エリアの開業をもって、両社が江東区豊洲二・三丁目地区最後の大規模再開発として推進してきた「豊洲セイルパーク」が完成すると発表した。

かつて東京石川島造船所(現IHI)が立地していた豊洲二・三丁目地区に、「職・住・遊・学」が融合する複合都市を整備するプロジェクト。同街区の所在地は東京都江東区豊洲二丁目で、きんでん豊洲ビル(A棟)と豊洲セイルパークビル(B棟)で構成される。

周辺地図
街区全体配置図

きんでん豊洲ビルには事務所、展示スペース、駐車場、豊洲セイルパークビルには事務所、インキュベーション施設、店舗、シェア企業寮、駐車場が整備される。豊洲セイルパークビルがIHIと三菱地所による事業で、6月に竣工した。きんでん豊洲ビルの事業者は三菱地所で、9月竣工予定。

断面図

豊洲セイルパークビルの規模は、地上15階・地下1階。インキュベーション施設やシェア企業寮を核として、豊かなライフスタイルの発信・創出を目指す。商業エリアには飲食店舗・物販・サービス・クリニックなど21店舗が出店する。

商業テナントは、物販、サービス、クリニックといった生活利便施設など、1~2階に計21店舗が出店。街区の中心に位置する約700m2の大屋根広場ではイベントを開催予定で、豊洲エリアでのさらなるにぎわい創出を図る。

ペットフレンドリーの取り組みも行なっており、商業エリア1階共用部はペットをバッグもしくはカートに入れた状態で入館できるほか、一部店舗ではペットを連れての入店が可能。ペット同伴可能な店舗は、ペッツオーライが展開するアプリ「Wan!Pass(ワンパス)」で入店ルール等を確認できる。また、ペット用足洗い場、排泄物ボックスも設置している。なお、盲導犬、介助犬、聴導犬は全店入店可能。

9月1日からは、同物件外構部にマチルダが提供する家庭料理のテイクアウトステーションを設置。注文・決済はオンラインで完結し、日替わりの家庭料理を受け取れる。

インキュベーション施設「LIFESTYLE LAB“TOYONOMA”」は9月1日開業予定で、コクヨが運営。1時間からの短期利用、4~6名の個室月額利用、イベントや企業の研修での大会議室利用等の利用ができる。

100名収容可能なHON NOMA(大会議室&ラウンジ)
月額会員専用MEMBER OFFICE

また働くだけではなく、本格的な厨房設備を備えた飲食店営業許可取得済のテストキッチンを利用したポップアップ営業、オフィスエントランスに面したエリアでの製品展示といった、PoC(実証実験)や社外活動にも対応する。

厨房機器が付帯したSHOKU NOMA(キッチン&ダイニング)

シェア企業寮「TRIAL HOUSE“TAMESU”」は、「試して“ミ”になる」をコンセプトに全39戸を展開する。運営はGOODTIMEで、入居企業とGOODTIMEとの定期建物賃貸借契約となる。契約期間内における入居者の変更も可能とし、幅広い企業のニーズに応える。

共用部として、レインボーブリッジを臨む菜園付きのルーフトップ、100m2以上のダイニングラウンジ等を設置。シェア企業寮ならではの様々な企業やスタートアップとの異業種交流を促進し、人的ネットワークの形成や学びの機会を提供するとしている。

菜園付きルーフトップ
ダイニングラウンジ

居室は1R(25.1m2)と1LDK(50.3m2)の2タイプで、ベッドや冷蔵庫等の家具・家電付き。賃料は、1Rが5年契約で125,000円/月、1年短期契約で155,000 円/月、1LDKが5年契約で215,000 円/月、1年短期契約で255,000 円/月。いずれも共益費、水光熱費は別途定額。入居開始は8月1日。

1R
1LDK

各部屋の初入居企業に限り、リカバリーウェア「BAKUNE」をはじめとするコンディショニングブランド「TENTIAL」製品を提供する。また、totonou Japanが展開する北欧産自宅用キャビンサウナ製品「Auroom Cala Glass(オールーム カラ グラス)」を、プライベートサウナとして導入する。

リカバリーウェア「BAKUNE Dry」
Auroom Cala Glass

オフィスは4~15階で、1フロア(基準階面積)は約4,215m2(1,275坪)。レインボーブリッジを臨む高層フロア(9~15階)にはテナント専用の外部テラスを設置しており、ワークスペースの延長として利用できる。

豊洲セイルパークビルの敷地面積は約12,893m2、延床面積は約89,000m2。きんでん豊洲ビルの規模は地上18階・地下1階、敷地面積約6,600m2、延床面積約47,000m2