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“知られていない”ヒートショック対策 パナソニック「浴室床暖房」再訴求

パナソニック ハウジングソリューションズは、業界唯一の電気式床暖房を備えた浴室として、Panasonic BATHROOM BEVAS「ヒートセーフstyle」を新たに提案する。標準プランの価格は158.5万円~(税別)。

加速する超高齢社会に対応すべく、浴室での転倒やヒートショックを防止するバスルーム。電気式床暖房で「一歩目から温かい」、フラットな手すりで「もしもの備えをスマートに」、明るく照らす照明で「すみずみまで見えやすい」といった3点をポイントとしている。

厚生労働省によると、高齢者の不慮の事故による死亡原因で最も高いのが転倒・転落・墜落であり、2023年度は交通事故の約5倍となっている。同社が実施した「浴室と生活意識」に関する調査(3年以内に浴室のリフォームを検討する50代~70代の男女300名対象)によると、全体の約77%が自分の足腰に衰えを感じると回答し、約55%以上が入浴時の転倒やヒートショックへの不安を抱えていることが判明した。

また、お風呂で転倒しそうになった、冷たい床・空気で体が震えるという経験をした人も多く、同社では「健康寿命を意識した浴室リフォーム」に強いニーズがあると分析する。

業界唯一の電気式床暖房を搭載
「健康寿命を意識した浴室リフォーム」に強いニーズがあると分析

35年前から展開する「浴室の電気式床暖房」

浴室への電気式床暖房の搭載は業界唯一であり、同社では1990年から展開。一方、搭載率は約2%とほとんど知られていない状態だったという。今回、博士(医学)作業療法士である大阪公立大学 医学部 リハビリテーション学科 竹林崇教授と共同でバスルームのプランを企画するにあたり、浴室床暖房の価値を見直し、今回のプラン開発に至った。

これまでは、浴室暖房があることや、床暖房をオプションとして搭載する際の価格面などから搭載率が2%に留まっていたという。しかし、新プランの企画にあたり、高齢者施設で調査をしたところ「浴室暖房は暑くなりすぎる」といった声も多く、改めて床暖房に着目。

また、オプション価格もこれまでは約15万円だったが、新プランでは+66,500円で搭載できるようになったことも新プランの開発に影響している。

同社の浴室床暖房の歴史

電気式床暖房は電気カーペットの技術を応用しており、各々のリブにヒーターユニットを備え、床側にしっかり熱を伝える。床裏は断熱材で覆い、熱を逃さない設計としている。

リモコンにはタイマーを備え、毎日の生活パターンに合わせて同じ時刻にON/OFFができる。立ち上げから温まるまでに掛かる時間は約10分。

電気式床暖房は電気カーペットの技術を応用
各々のリブにヒーターユニットを備え、床側にしっかり熱を伝える
リモコンにはタイマーを採用

転倒防止には、デザイン性と機能性を備えた「おきラクスマート手すり」を採用。約70mmの幅広い天面で手のひら全体で身体をしっかり支え、体勢を自然と前重心にできる。これにより、浴槽への出入りの際には足を後ろに上げやすくなり、安定した姿勢で出入りができる。

また、手の第二関節に沿う指がかりや指先のかかる部分に設けた滑り止めを使うことで、立ち上がり時に身体をしっかりと引き寄せられ、安心して入浴ができる。

掴みやすく姿勢が保ちやすいことから、浴室内で軽度な運動などもでき、新たな使い方も提案する。

デザイン性と機能性を備えた「おきラクスマート手すり」
約70mmの幅広い天面で手のひら全体で身体をしっかり支える
幅広の手すりのメリット

照明はフラットラインLED照明で、足元や床の隅までしっかり照らす設計。調色が可能で、清潔感があるクリアな明るさの白色から、リラックスできる電球色まで調整できる。

プラン料金は、ベースとなる機能をシンプルにし、従来の「ほっとビバス」プランが約179万円だったのに対し、ヒートセーフstyleは約158.5万円と約11%抑制。同社の浴室「Panasonic BATHROOM」シリーズの中で、快適性とあったか・あんしんを提供できるプランと位置づける。

照明はフラットラインLED照明
清潔感があるクリアな明るさの白色から、リラックスできる電球色まで調色可能
プラン料金は従来の「ほっとビバス」プランから約11%抑えた