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渋谷の新たな歩行者デッキを歩いた ヒカリエ~マークシティが繋がる

渋谷ヒカリエ側から見た歩行者デッキ。左手前がスクランブルスクエア、左奥がフクラス、右の高い建物がマークシティ

東急、JR東日本、東京メトロは、2030年度の開通に向けて整備を進めている歩行者デッキの一部「東口4階スカイウェイ(仮称)」の工事現場を報道向けに公開した。東京メトロ銀座線などがある渋谷ヒカリエから、スクランブルスクエア、JR渋谷駅を経由して、ハチ公広場や、京王井の頭線があるマークシティまで繋がる。

3社は渋谷駅街区計画として共同で、渋谷スクランブルスクエア開発、渋谷駅改良、ハチ公広場や東口広場といった広場整備などを同時並行で進めており、これらとあわせて宮益坂方面(ヒカリエ側)から道玄坂方面(ハチ公・マークシティ側)をデッキで繋ぐ歩行者ネットワークの整備を進めている。

スクランブルスクエア東棟15階から新宿方面を望む。写真下側にあるのが、スクランブルスクエアの目の前に位置する歩行者デッキ。今後、JR渋谷駅側(写真左側)に向かって設置工事が進められる
宮益坂下交差点より。道路頭上を横切っているのが銀座線渋谷駅で、その上に歩行者デッキが整備される。その後ろはスクランブルスクエア
銀座線渋谷駅とスクランブルスクエア
スクランブルスクエア東棟15階からマークシティ方面を望む。こちら側はデッキの設置はまだ進められていない

渋谷スクランブルスクエア開発については、第I期の東棟が19年11月に開業しており、第II期として中央棟・西棟が31年度完成予定。中央棟はJR線の直上に位置し、西棟はフクラス側で、かつて東急百貨店東横店があった場所に位置する。

渋谷駅を中心とした歩行者ネットワークは30年度に概成予定で、歩行者ネットワークのアーバンコアおよびハチ公広場等は34年度完成予定。これをもって渋谷駅街区計画が完了する。

今回歩くことができたのは、すでにデッキが設置されている、ヒカリエからJR渋谷駅手前まで。つまり、銀座線渋谷駅の上が公開された。

「現在地」となっている部分はヒカリエ施設内で、現在も入れる場所。その右側の「銀座線」として色がついている部分にデッキが設置された。さらに右側のハチ公広場やマークシティまで繋がる

ヒカリエからデッキに出て、北側を見ると宮益坂下交差点が見える。交差点の北東側では「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」が計画されている。

歩行者デッキから見た宮益坂下交差点。写真右側のエリアは再開発が予定されており、今後風景が変わる

同じ場所から南側を見ると、国道246号と明治通りの交差点や渋谷ストリームが見える。そのまま上を見上げれば、ヒカリエ、スクランブルスクエア、ストリーム。

国道246号と明治通りの交差点と、その向こうにストリーム。手前(写真下)はスクランブルスクエアとヒカリエを結ぶ歩行者デッキの屋根
左がヒカリエ、右がスクランブルスクエア、奥がストリーム

右前方を見ると、JR渋谷駅の工事の様子が見える。歩行者デッキから直結する改札、コンコースが整備される。また1階には、最大幅員20mの自由通路が設置される。

渋谷駅工事の様子
3階改札前コンコースのイメージ
1階自由通路のイメージ

スクランブルスクエアの目の前に立ち、その姿を見上げると、地上229.7mという高さに圧倒される。

真下から見たスクランブルスクエア
手前がスクランブルスクエア、奥がヒカリエ

現在デッキの設置が進んでいるのは、スクランブルスクエア東棟前までで、その先は工事中となっている。その突端からは、中央棟工事や銀座線渋谷駅改良工事の様子が見えるとともに、将来デッキで繋がるマークシティや、スクランブルスクエアの正面に位置することとなるフクラスを見ることができる。

左手前が工事が進められているスクランブルスクエア中央棟、奥がフクラス、右側がマークシティ。線路は銀座線のもので、手前中央付近にあるステージのようなものは、現在の場所に移設される前の銀座線のホームの一部

東急、JR東日本、東京メトロは、渋谷駅街区計画のイメージ動画を7月8日に公開した。

また3社は、渋谷駅街区計画の一般向け見学会「渋谷ダンジョン 工事見学ツアー」を9月15日(月・祝)に実施する。対象は渋谷区在住の学生または渋谷区の学校に通う学生で、「小学校高学年・中学生の部」と「高校生・大学生・専門学生の部」に分けて実施。参加費は無料(抽選)。