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iPhoneのマイナンバーカード、“暗証番号いらず”を平大臣がアピール
2025年6月24日 17:09
「iPhoneのマイナンバーカード」が6月24日にスタートした。iPhone(Appleウォレット)に入れて利用できるマイナンバーカードとなり、実物のマイナンバーカードの代わりに、顔や指紋での認証(Face IDやTouch ID)で、マイナポータルへのログインや、コンビニでの証明書取得などの行政サービスを利用できる。
これにより、「マイナポータルへのログイン」による行政サービス利用や、コンビニでの証明書の取得などがカード要らずで、iPhoneだけで実現可能になる。加えて、氏名・生年月日など(マイナンバーカードの)「券面記載情報」の証明にも対応する。
iPhoneのマイナンバーカードの開始にあわせて、平将明デジタル大臣がコンビニでの住民票交付を「iPhoneだけ」で行なった。現金を入れて、コンビニ(ファミリーマート)設置の複合機で証明書の交付を受けた。
平大臣は、マルチコピー機の証明書交付サービスで住民票を発行。画面に従って操作し、カードをiPhoneをコピー機にかざし、住民票を入手した。撮影のため3回交付したこともあり、スムーズに操作を行なっていた。
iPhoneのマイナンバーカードでは、暗証番号の代わりにFace IDの顔認証を使って本人を確認するため、カードをかざしたあとに「暗証番号を入力する」手続きが不要になる。平大臣は、かつて印鑑証明書を取る際に、「暗証番号を間違えてロックされた」経験を振り返り、この暗証番号要らずの体験の良さをアピール。「使い慣れたスマホの顔認証で使える。今後いろいろな本人確認の場面で当たり前になってくる」と語った。
大手コンビニ3社は24日から対応。中小も今後順次対応予定。また、マイナ保険証は7月から実証実験が開始され、9月から順次対応するなど、「iPhoneのマイナンバーカード」を使ったサービスを今後も拡大していく。
平大臣は、「日本ではiPhoneをお持ちの方が非常に多い。その方に便利さを実感いただけると思います。また、事業者においても、いまのビジネスでは本人確認が大変重要になっています。スマホをかざすだけで確実に本人確認できるようになることは大きい。アップルとしてもこれだけ大規模な電子認証をスマホに搭載するのは初と聞いています。ユーザー、事業者双方の利用シーンが増えると期待している」と語った。
対応機種はiPhone XS以降で、OSはiOS 18.5以降。Androidではスマホの電子証明書は対応済みだが、券面情報を含めたマイナンバーカード対応の具体的な時期は明らかにせず、「順次進めている」としている。
平大臣は、暗証番号が要らないという「体験の良さ」だけでなく、住民票や印鑑証明書以外に罹災証明書なども発行できる点を強調。災害発生時に、証明書の発行で役所に行列ができてしまい、市民と窓口の双方が疲弊してしまう問題を緩和できるなど、防災を含む様々な行政サービスでの活用を強調した。




