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河野大臣「マイナンバーカード対面確認アプリ」で本人確認
2024年8月1日 13:20
デジタル庁が開発した「マイナンバーカード対面確認アプリ」の実証実験が7月29日から8月1日まで三井住友銀行で実施されている。1日には、東京渋谷の「Olive LOUNGE」で実施中の実証実験を河野太郎デジタル大臣が視察。自身のマイナンバーカードを使って、アプリによる本人確認を体験した。
マイナンバーカード対面確認アプリは、厳格な本人確認を対面で実現するため、マイナンバーカードのICチップを読み取れるアプリ。マイナンバーカードの券面情報をOCRとカメラで読み取り、マイナンバーカードをかざしてICチップを読み取ることで、利用者の「暗証番号」が不要で、ICチップの情報を取得。顔写真・氏名・住所・性別等の情報をアプリ上で表示できる。
対面でマイナンバーカードの券面の“偽造”に気付けない場合でも、ICチップの情報と照合することで、偽造を判定可能になる。利用者側もパスワード(暗証番号)入力が不要で、本人確認が行なえる点が特徴となる。
写真を撮影してカードをかざすだけなので、作業自体は10秒程度で終了。対応者の説明やカード情報の確認などを含めて、1分程度でマイナンバーカードのICチップを使った本人確認作業を完了できる。
実際に読み取りを体験した河野大臣は「終わり? 早いですね」と感想。同アプリでは、カメラのOCRで文字が読み取れない場合は、手動での入力にも対応するが、その流れも確認した。
同アプリは、今春に発生した偽造したマイナンバーカードを本人確認に使われ、携帯電話契約を乗っ取られるなどの被害を受け、デジタル庁が開発。今後、犯罪収益移転防止法(犯収法)や携帯電話不正利用防止法などで求められる本人確認では、ICチップ利用を前提としていく方針で、アプリは携帯電話事業者や金融機関、古物商などでの活用を想定している。アプリはiOS/Android用に8月下旬に公開予定。
三井住友銀行は、Olive LOUNGEで29日から実証実験を行なっているが、現状大きなトラブルなどは起きていないという。同行では、本人確認用に独自のシステムを構築しているが、対面のやりとりをしながら本人確認できること、また訪問先でも本人確認できることなどのメリットがあるため、今後の活用を検討していくという。