ニュース

オメガ、クロノメーターを超える検査制度 中立組織で提供

腕時計ブランドの「オメガ」は、「ラボラトワール・ドゥ・プレシジョン」(LdP)を設立し、新たなクロノメーター検査制度を導入すると発表した。オメガが設立・運営する一方で、スイスの国立機関から認定を受けた完全中立の独立した検査制度とし、すべてのブランド・ムーブメントメーカーにテスト機会を提供するという。検査拠点はスイスのビエンヌとヴィルレに設けられる。

スイスで機械式のムーブメントの検査を行なう機関はCOSC(スイス クロノメーター検定協会)が知られており、検査に合格すると「公認クロノメーター」の称号が授与される。今回設立されたLdPはオメガが設立・運営する一方で、“完全な公平性と中立性”を確保することを要件としてSAS(スイス認定サービス)から認可された独立的な検査制度となり、「COSCと同様の機能を果たす新たな選択肢になる」としている。

テストは、一般的にクロノメーターとして知られるISO3159規格に準拠したムーブメントの測定方法に従って行なわれる。加えて、位置や温度などさまざまな条件を自由に設定して高精度な検査が可能な技術も開発されており、現在の業界水準よりも高いレベルの検査が行なえる。

例えば、ISO3159に準拠した15日間にわたるクロノメーター検査は、COSCでは“24時間毎”に実施されるのに対し、LdPでは“15日間連続”のテストの実施が可能。LdPの検査ではキャリバーのすべてのビート(振動数)が測定・評価され、その測定精度は業界水準の10倍になるという。ビッグデータ分析も加えたデータが提供され、メーカーはムーブメントのパフォーマンスをより深く理解したり、精度基準を向上させたりできる。

オメガは、画期的な精度を実現する製品には、それに対応する測定技術が必要と指摘、高精度を実現する自社キャリバーの分析や改良にも役立つとしている。

機械式ムーブメントの精度は現在も向上が図られており、高精度を謳うブランドでは、クロノメーターをベースに独自基準を設定して検査することが増えている。オメガは新たな検査基準の確立に積極的で、METAS(スイス連邦計量・認定局)が認定する、厳しい基準を設けた「マスター クロノメーター」規格に関わったほか、検査制度は外部に開放し、腕時計ブランドの「チューダー」は一部にマスター クロノメーター規格に合格したモデルをラインナップしている。

オメガのムーブメント