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Apple、ユーザーによる中古純正部品を使った修理を可能に

Appleは、ユーザーや修理事業者がAppleの中古部品を修理に利用出来るよう、修理プロセスを強化する。今秋発売予定の一部のiPhoneモデルから適用される。新しいプロセスは、iPhoneユーザーのプライバシー、セキュリティ、安全性を維持しながら、製品の寿命を延ばすための修理を可能にするという。

対象となるのは「セルフサービス修理(Self Service Repair)」対応の国と地域。現在33の国と地域、24の言語で40のアップル製品をサポートしているが、現時点では日本は含まれていない。

Appleはこれまで、部品とiPhone本体のシリアルナンバーをペアリングすることで、Apple以外の業者が修理をすることを防いでいたが、これを緩和する。

中古のApple純正部品は、新品の純正部品と同様に、工場出荷時のキャリブレーションを実施することで、その機能とセキュリティを担保されていたが、この秋からは新品または中古のApple純正部品のキャリブレーションは、部品を取り付けた後にデバイス上で行なわれるようになる。これにより、中古の純正パーツをユーザーなどが修理に利用できるようになる。また、再利用が難しかったFace IDやTouch IDに使用されている生体認証センサーなどの部品についても、今後、再利用を可能にする。

修理プロセスも簡素化し、ユーザーや修理業者は、ロジックボードの交換を行なわない修理の場合は、修理店に部品を注文する際、デバイスのシリアル番号を提供する必要もなくなる。

盗まれたiPhoneの部品が利用されないよう、アクティベーションロック機能をiPhoneの部品にも適用する。ユーザーや法執行機関の職員などから要望があった機能で、紛失や盗難にあったiPhoneが再アクティブ化されるのをブロックできる。修理中のデバイスが、アクティベーションロックや紛失モードが有効になっている別のデバイスからパーツを入手したことを検出すると、そのパーツのキャリブレーション機能が制限される。

また、iOSの「設定」から、これまでそのiPhoneがどんな部品で修理されたか、デバイスの修理履歴を確認可能になる。