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西友、本州に集中 北海道・九州の店舗をイオン・イズミに売却

西友は北海道と九州の店舗事業を、それぞれイオン北海道、イズミへ売却する。

西友は北海道札幌市内で9店舗を展開しており、全店舗をイオン北海道が承継する。10月1日に、西友が営む北海道地域におけるGMS事業を吸収分割の方法により承継する予定で、売却額は170億円。

イオンは大型ショッピングセンター、食品スーパー、食品ディスカウント(ザ・ビッグ)、小型スーパー(まいばすけっと)などの店舗フォーマットを展開しているが、承継した店舗は個店ごとに最適なフォーマットに改装する。

九州では西友は「サニー」ブランドで69店舗展開しており、全店舗をイズミの連結子会社であるゆめマート熊本が承継する。8月1日に、北海道と同様の方法により承継する予定で、売却額は非開示。

イズミは、九州地域における同社グループの店舗と承継対象事業に含まれる店舗は地理的に重複しておらず、駅前などの好立地を確保できていることなどをメリットとしている。

西友にとってこれらの事業譲渡は「西友がさらなる発展を目指すために策定した本州を基盤と位置付ける戦略推進の第一歩」としており、過去3年間の営業利益は2021年度の162億円から、2022年度242億円、2023年度315億円と成長している。今後はM&Aによる事業拡大も視野に入れながら、本州に経営資源を集中させる方針。

既存従業員の雇用確保を最優先にするという考えから、今回の決定に伴う人員整理は計画しておらず、北海道・九州店舗の従業員は譲渡先の両企業において引き続き業務に従事する予定としている。