ニュース

みずほ証券、楽天証券に追加出資 楽天証券上場申請は取り下げ

みずほ証券と楽天証券ホールディングス(楽天証券HD)は9日、両社の戦略的な資本業務提携の強化に向けて合意した。みずほ証券は、楽天証券HD子会社である楽天証券の株式の29.01%(約870億円)を追加取得する。

みずほ証券の楽天証券株式持ち分は49%となる。楽天証券に対する楽天証券HDの出資比率は51%となるが、楽天証券は引き続き楽天グループと楽天証券HDの連結子会社であり、楽天経済圏を基軸とした事業は変わらないとしている。

今回の連携強化により、オンライン・リアルを連携させた、新しい資産形成・資産運用サービスを構築。楽天証券とみずほ証券・みずほ銀行が協働し、双方のサービスを結びつけるフィンテックを活用したリテール事業モデルに取り組む。楽天が強みを持つオンライン、みずほが強みをもつリアルをあわせた顧客基盤の拡充に取り組む。

具体的には、2024年1月に始まる「新NISA」口座の開設促進など、様々な取組みにおいて、NISA口座数で国内トップシェアの楽天証券と、対面コンサルティング力に強みを持つみずほグループが最適なマーケティングを行なうべく協力。また、楽天証券との間のオンライン上決済をシームレスに行なえるサービスなどみずほ銀行の決済機能の強化を図るほか、両グループのサービス相互利用など、様々な協業の可能性を追求する。相続などの世代間を超えた資産移転サービスの展開も検討する。

なお、楽天証券HDは、7月に行なった東京証券取引所への株式上場を一旦取り下げることを決議。引き続き上場方針を維持して、然るべきタイミングにおいて、再申請を行なうとしている。