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完全無人書店「ほんたす ためいけ」 溜池山王駅に9月26日オープン

日本出版販売は丹青社と連携し、持続可能な新しい書店モデルとして、完全無人書店「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」を東京メトロ溜池山王駅構内に9月26日にオープンする。

全国的に書店軒数が減少しており、とりわけ駅ナカ・駅前立地においては、人件費と賃料によって書店経営が圧迫され、その結果閉店となってしまうことが多い。駅構内の書店が閉店となってしまうことで、人々の書店ニーズを満たすことができなくなるだけでなく、人々の生活動線上から本との接点がなくなることで、読書習慣が失われる可能性もある。

これを受けて日販は、現代の人々のライフスタイルに合った本との新たな出会いを提供し、人々のニーズを満たす、“完全無人”かつ“ライトユーザーにもやさしい店舗設計”の書店モデルの開発に挑戦。丹青社を開発パートナーに迎えて持続可能な新しい書店モデルを構築し、人件費の高騰や後継者不足といった書店が抱える課題に対するソリューションの一つとして書店経営の持続性向上に貢献していくという。

「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」は、街の本屋が持つ入りやすさと親しみやすいデザインによる、本との出会いを楽しめる商品陳列が特徴。ユーザーの「今気になる・今ほしい」に特化した最旬の品揃えとレコメンドにより「今の感情」に寄り添い、本屋にあまり馴染みのないユーザー(ライトユーザー)でもより気軽に、より手軽に情報(本)を手にできる売り場づくりを行なう。

また、遠隔接客システムなどの活用によって、無人でも安心かつストレスフリーな顧客体験を提供する。

無人運営のソリューション

LINEでの入退店管理(RemoteLOCK×Lメンバーズカード)

LINEミニアプリによるデジタル会員証が入店/退店時のカギとなり、会員毎に入退店を管理することで、完全非対面でのセキュリティ管理を実現。また、入店ハードルを最低限にするために、ニックネーム登録のみで会員証発行を可能とした。

初回は店頭サインのQRコードを読み込んで会員証を発行し、リーダーに会員証をかざして入店する。次回以降は、LINEから会員証を開くことができ、入店時・退店時にリーダーへかざして出入りできる。

緊急時の遠隔対応

ライブカメラで店内を監視し、トラブル抑止や災害時の状況把握など緊急事態の対応を行なう。店内からの緊急の問い合わせには、ユーザー自身のスマートフォンを通して、ほんたすサポートセンターがチャットやビデオ通話で対応する。

セルフレジでのキャッシュレス決済

現金を取り扱わないことで運営負荷を軽減。また、複数のキャッシュレス決済を用意し、ユーザーにマッチした決済方法を選んでもらうことで、スマートな購買を実現する。

消費者行動分析と販促

ライブカメラを通して、来店者の属性や動線などをAIにより可視化・分析することで、購買者(POS)だけでなく来店者(店内行動)のデータをもとにしたインストアマーケティングを実施。また、会員管理を行なうLINEを通じてユーザーの声を収集し、ニーズのあるキャンペーン企画、商品告知等、店舗づくりに反映していくという。なお、カメラデータについては個人を判別できないように変換したうえで分析を実施する。

「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」のオープン日は9月26日。住所は東京都千代田区永田町2-11-1 東京メトロ溜池山王駅構内(地上出口8番付近)。営業時間は平日7時~22時、土日祝10時~20時。