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東急田園都市線 藤が丘駅前で商業・病院・公園の一体整備

鳥瞰イメージ(北東側より)

東急、横浜市、昭和大学は、東急田園都市線 藤が丘駅周辺において、駅前施設、病院、公園が一体となった新たなまちづくりに取り組むため、「藤が丘駅前地区再整備基本計画」を策定した。

藤が丘駅(神奈川県横浜市青葉区)周辺は、基盤整備後50年以上が経過し、昭和大学藤が丘病院(築49年)や藤が丘ショッピングセンター(築57年)など、駅周辺施設の老朽化や機能更新などへの対応が必要となっている。東急、横浜市、昭和大学の3者は2018年から、新たなまちづくりに取り組むための検討を開始し、都市計画マスタープラン等の上位計画を基にワークショップや意見募集等を通じて計画づくりを進めてきた。

今回、藤が丘駅北側区域のまちづくりの方針として、藤が丘駅前地区再整備基本計画を策定。まちの課題解決、地域の魅力向上につながるまちづくりを実現するための目標および基本方針を設定した。

鳥瞰イメージ(北東側より)

目標は、オープンスペース、病院、駅前の商業等が連携した駅前拠点の形成。具体的には「にぎわい軸の形成」「開放感のある駅前空間の形成」「歩行者ネットワークの強化」「谷本公園周辺プロムナードの強化」「緑豊かなオープンスペースの創出」を目指す。また病院は建替えが進められるが、現在の病院を残したまま新病院を建てることで建替え期間中の病院機能を継続する。

にぎわい軸の形成に向けては、通りの両側において、商業・飲食などのにぎわい・交流機能、生活利便機能等を誘導する。導入機能の例として、飲食店を含む店舗、郵便局、コワーキングスペースやシェアオフィス、子育て支援機能、診療所や老人ホーム、スポーツジムなどの健康・医療機能、図書館や展示場、集会場、ミニシアター、劇場などの文化・コミュニティ機能が挙げられている。

駅前には景観が良好な開放的な空間を確保。あわせて駅前広場を起点として地区全体に散りばめられた広場等の憩いの場をつなぐ歩行者ネットワークを形成し、駅周辺へのアクセス性、安全性、回遊性の向上を図る。

駅前空間のイメージ

谷本公園周辺プロムナード沿いには緑地やオープンスペースを設け、歩行者空間の拡張を図る。病院は公園と一体的に再整備を進め、緑豊かなオープンスペースなど魅力ある空間の創出を図る。

公園側の病院整備イメージ

今後は事業者説明会を経て都市計画手続きを進め、2025年度からの具体的な事業の実施を予定している。

なお藤が丘駅前地区の現在の状況は、藤が丘ショッピングセンターでは老朽化のほか空き店舗の増加や魅力低下による利用者の不満といった課題を抱える。駅周辺には商業施設や店舗併用住宅が多く、病院があるまちであることから薬局が多くみられるのが特徴。藤が丘駅周辺には、住宅地に近接してスーパー等が立地しているが、近年では駅周辺の「卸売業・小売業」等は縮小傾向にある。