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KDDI、死角の車両の存在を運転手へ通知する実証実験

KDDI、出前館、三井住友海上火災保険、MS&ADインターリスク総研は、スマートフォンの位置情報を活用し、見通しの悪い交差点で死角にある車両が接近すると運転手へ自動通知する実証実験を行なう。場所は東京都板橋区の公道。期間は2月1日から2月28日まで。

コロナ禍によるデリバリーサービスの需要増加に伴い、自転車・原動機付自転車と自動車の交通事故が増加していることを受けての取り組み。KDDIはトヨタ自動車と共に、GNSS(全球測位衛星システム)で計測したスマホの位置情報をもとに、自転車・原動機付自転車・自動車が同じ交差点に接近した際にそれぞれの運転手のスマホへ自動通知する機能を開発。これにより、交差点の死角に隠れている自動車などの存在を、安全面に配慮した通知によってそれぞれの運転手が事前に把握できる。

自動車・原付の対自動車の事故形態は「信号の無い交差点における出会い頭事故」が多くを占めているため、現在の自動車のセンサーでは検知できない死角を補うことを目的に同機能を開発した。道路や交差点の形状、乗り物の種類に応じて、通知のタイミングを個別に設定しているため、精度の高い事故防止を実現するという。

同実証は東京都板橋区の公道で実施。出前館、日本交通が同機能を搭載したスマートフォンを通常業務の中で利用し、同機能による事故削減効果や受容性を検証する。運転手に対しては運転後に、運転中に潜んでいた危険をフィードバックし、従業員への適切な運転指導を支援する。