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北海道電力、電気料金を34.87%値上げ 6月1日から

規制料金の値上げ幅

北海道電力は26日、規制料金を含む低圧の電気料金を6月1日から値上げすると発表した。規制料金は34.87%の値上げを予定している。

今回の料金改定により、規制料金では一般的な家庭の例で約32%の値上げとなる(電気料金メニュー:従量電灯B、契約電流:30A、使用電力量:230kWh/月)。この場合の値上げ額は2,838円。

値上げの理由は、世界的な燃料価格や卸電力市場価格の高騰、円安の進行など。これらにより2022年8月以降、規制料金の燃料費調整制度における平均燃料価格は上限価格を超過した状態で、電力供給コストが電気料金収入を大きく上回っている。そのため、北海道電力の収支・財務状況が悪化しており、2022年度の経常損失は620億円程度と大幅な赤字が見込まれている。

同社では経営効率化も行なっているが、燃料価格や卸電力市場価格は依然として高止まりしていることから、値上げを行なう。東京電力エナジーパートナーズも6月から平均29.31%の値上げを予定しているなど、電力の値上げ発表が各地で続いている。

なお、原子力発電所の泊発電所については、原子力規制委員会による新規制基準適合性審査中のため、再稼働時期の見通しは示せず。今回経済産業省に申請した原価に泊発電所の再稼働を織り込んでいない。再稼働後には値下げを実施予定としている。