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JR東日本、手持ちのSuicaが客室キーになるスマートホテル「B4T」

JR東日本は、常磐線いわき駅に日本初となるSuicaを活用したスマートホテル「ホテル B4T いわき」を、2023年1月に開業する。

手持ちのSuicaやモバイルSuicaが客室キーになる「Suicaスマートロック」を採用したホテル。新ブランドとなる「ホテル B4T」は、増加するデジタルネイティブ層のニーズに応えつつ、人手不足の課題を抱える地方において省人化運営を実現する。多様な地域での滞在拠点を提供し、旅の裾野を広げるという。

1号店を開業するいわき駅は、東日本大震災からの復興の第2ステージに向かう常磐線ネットワークの中核駅に位置づけられる。駅周辺エリアのまちづくりの起点として、沿線活性化に貢献する。運営会社は仙台ターミナルビル。

B4Tホテルは、スタッフによるおもてなしを重視するメトロポリタンホテルズ・JR東日本ホテルメッツとはサービスの手法を変え、手軽でスピーディーなデジタルコミュニケーションを求める宿泊客に対し、抑揚ある滞在体験を手頃な価格で提供する。

具体的には、予約からチェックイン・チェックアウトまでの手続きが、手持ちのSuicaとスマートフォンで完結。滞在中の困りごとはスマホからオンラインチャット、ビデオ通話でスタッフがサポートする。

手持ちのSuicaが入退室の鍵となる「Suicaスマートロック」は、JR東日本メカトロニクスと株式会社アートが共同で運営するサービス。JR東日本グループなどのオフィスや商業施設などで導入実績があるが、ホテルの客室キーとして利用できるのは日本初となる。

ホテル管理システムは、SQUEEZの「suitebook」を採用。さまざまな外部サービスとのオンライン上の迅速な連携ができ、JR東日本が推進するJRE POINTや個室ブース型シェアオフィス「STATION BOOTH」などと連携する。今後もさまざまなコンテンツとの連携により、多様なニーズに対応していく。

所在地は、福島県いわき市平字田町1。総客室数は227室で、シングル113室、ツイン15室、デラックスツイン1室、ユニバーサル2室、キャビンタイプ96室で構成。

キャビンタイプイメージ

ホテル名のB4Tは造語で、Bは「Bed」の頭文字、4Tは「for Travel・Train・Time・Trust」を組み合わせた。今後の出店は、JR東日本グループ直営方式のみならず、地方の地元企業をはじめグループ外企業とのフランチャイズ方式での出店を目指す。

新規開発だけでなく既存ホテルのりブランドや他用途建物からのリニューアルなど、入居物件の選定も柔軟に行なう。

今後の予定としては、'23年春に東京都内に2件開業。「ホテル B4T 赤羽」はJR赤羽駅徒歩1分に位置し、客室数は46室。「ホテル B4T 田端」はJR田端駅徒歩2分に位置し、客室数は99室。運営会社はいずれも日本ホテル。

「ホテル B4T 赤羽」客室イメージ
「ホテル B4T 田端」客室イメージ