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Pinterest、日本で広告事業開始。ショッピングも強化

Pinterest(ピンタレスト)は、日本における本格的な広告事業を6月1日から開始した。世界的に広告プログラムを拡大している一環で、複数の広告フォーマットやオプションを用意、世界で4億人が使うプラットフォームに自社商品・サービスを紹介できると謳う。

今回開始される広告プログラムでは、さまざまな事業規模の広告主が出稿可能。複数のフォーマットやターゲティングオプションが用意される。多くのPinterestユーザーは「次のアイデアを探し、行動に移す実行力がある」とし、企業が有益な情報・コンテンツを提供することで、双方にとってポジティブな関係を構築できるとする。またユーザーは「購入の意思はあるが、購入先は決めていない」という段階で検索していることが圧倒的に多く、企業にとっては潜在顧客に効率よくアクセスできる数少ないプラットフォームとしている。

広告の表示例(中段・右)

広告事業の開始にあたっては、初期のパートナーとして「BAYCREW'S」(ベイクルーズ)など一部の国内企業がすでに広告の利用を開始している。

広告以外の新機能も

また企業向けには、Pinterestに商品情報をアップロードした際に、自動的にプロダクトピンが作成される機能「Pinterestカタログ」を日本で導入した。これらプロダクトピンから自社の販売Webページにリンクでき、効率よく販売できる。

このほか「Shopify」とのパートナーシップが日本にも拡大される。日本のShopifyを利用している小売業者は、簡単にPinterestへの商品情報をアップロードでき、同時にプロダクトピンを作成できるようになる。これにより、企業はPinterestで手軽にショップを立ち上げて、世界中のユーザーに向けて自社の商品を紹介できるようになる。

未来のためのポジティブなプラットフォーム

Pinterestは、興味のある事柄にピンを付けて保存したり、ほかのアイデアを見つけたりできるプラットフォーム。SNSではなく、自分のために活用するサービスで、インスピレーションを得る目的で利用されることも多く、次にやってみたいこと・未来に挑戦したいことなど、ユーザーがポジティブなモチベーションで活動しているのも特徴とする。

「Pinterestは、未来にフォーカスした、ひらめきを行動につなげるプラットフォーム。好きなことにチャレンジする力になれる。ライフスタイルが大きく変わった今の時代にあったプラットフォームではないか」(Pinterest 日本担当カントリーマネージャーの成田 敬氏)。

月間アクティブユーザー数(MAU)は世界で4億人。日本国内のMAUは870万人で、急拡大中。日本の人気のカテゴリーはフード、インテリア、ファッション&ビューティーとなっている。サービス開始当初は女性ユーザーが多かったものの、現在では男性やZ世代も増加し幅広くなっている。また日本のユーザーは平均して10種類のカテゴリーにアクセスするなど、幅広いジャンルで生活の身近なアイデアやインスピレーションを求めて利用しているという。