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KDDI、5GとAWS活用で都市空間3Dデータを低遅延伝送

KDDIは、5Gの環境とアマゾンの「AWS Wavelength」を活用したVR表現技術の実証実験を実施し、より低遅延でストレスのない映像伝送やインタラクションが可能になることを確認したと発表した。今後はビルや施設などの建築物や都市空間の高精細な3Dデータを利用し、新たな事業価値を創出、不動産業界などさまざまな分野で活用を目指す。

実験は4月1日~8月17日にかけて実施された。KDDI DIGITAL GATEの5G環境とAWS Wavelengthを活用したほか、stu、谷未来デザイン、渋谷区観光協会などが中心の「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」の協力のもと、渋谷区の都市空間をテーマとして実施された。

実験では、AWS Wavelengthのサーバーサイドレンダリングにより、ハイエンドなグラフィックスで構成された商業施設空間や都市空間、ライブコンサート空間の建築データを、仮想空間としてスマートフォン上で表示した。この仕組みでは、スマートフォンでサーバー上のソフトウェアをリモート操作し、5Gで映像をストリーミングする形になり、大容量データを事前にダウンロードすることなくコンテンツを体験できる。

システム構成図
実現イメージ

高精細なビルや都市空間の建築用3Dデータを仮想空間で再現、空間の大きさや素材の質感のほか、日光の向きを反映した影の再現も可能で、不動産業界などでシミュレーションを行なう際の活用に期待できるとしている。またバーチャルヒューマンや3D動画など、写実的なコンテンツを活用した仮想空間上のエンターテインメント体験が可能としている。