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Apple Watchに触れずに操作、Storeで手話通訳。アップルのアクセシビリティ新機能

SignTime

Appleは19日、アクセシビリティについての今後の取り組みを発表。画面に触れずにApple Watchを操作する「AssistiveTouch」や、Apple CareやApple Storeで手話通訳を介してコミュニケーションできる「SignTime」などに取り組む。

SignTimeは20日から米国、イギリス、フランスでスタート。Apple Store利用者やサポートの利用者が、アメリカ手話(ASL)、イギリス手話(BSL)、フランス手話(LSF)を使って、コミュニケーション可能になる。

AssistiveTouchは、片方の腕だけで、Apple Watchをディスプレイに触れることなく操作できるというもの。片手が不自由でも、Apple Watchを装着した腕で、特定のジェスチャーによる手や手首の動きを検知し、Apple Watchを操作できる。

Apple Watchのジャイロスコープや加速度計などのモーションセンサーや、光学式心拍センサーや機械学習を活用し、「手を握る」「ピンチ」などの動きを検出し、操作に役立てる。例えば、タイマーを止める時は、2回手を握って操作画面を呼び出し、ピンチで[STOP]を選択、1回手を握って[決定]となる。

2021年後半には、iPadで視線追跡(アイトラッキング)に対応。目だけでiPadを操作できるようにし、対応のMFiデバイスにより、人がスクリーン上の見ている位置を追跡し、ポインターが人の視線に合わせて動き、タップなどの操作を行なえるようにする。

VoiceOverによる文字の読み上げでは、画像の説明に対応。画像内の人物、テキスト、表データなどの詳細や、画像内の人物の位置や他のオブジェクトの説明が音声で行なわれる。例えば「カールした茶髪の人の横顔が微笑んでいる」など音声で写真の説明が可能。また、Markupを使って、ユーザーが自分で画像の説明を追加し、家族の写真をパーソナライズすることができるという。

VoiceOverの「Image Explorer」

また、Made for iPhoneの他社製補聴器のサポートも予定。パートナー企業から、耳の不自由な人でもハンズフリーで電話やFaceTime会話ができる補聴器が発売予定。製品の登場は2021年後半を予定している。

Fitness+アプリのアクティビティには、すべて字幕を追加。Memoji(ミー文字)には、酸素チューブ、人工内耳、ヘッドウェア用のソフトヘルメットを使用しているユーザーを追加する予定。App StoreやApple Map、Apple Booksにおけるアクセシビリティ対応も強化する。