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アップル製品にドア検出ナビやApple Watch遠隔操作、アクセシビリティ新機能

ドア検出機能(左)、Apple Watch遠隔操作機能(右)

米Appleは、障がい者がApple製品を最大限に活用できることを目的とした「アクセシビリティ」の新しいソフトウェア機能を開発し、2022年後半に提供すると発表した。ハードウェア、ソフトウェア、機械学習の進歩を組み合わせて新機能が開発されている。

目の不自由なユーザー向けにはiPhoneやiPadを使ったドア検出機能が新たに提供され、目的地までの残り数mの移動をサポートする。LiDAR スキャナーを搭載するiPhoneとiPadで利用でき、カメラなどでドアや看板の内容を認識、音声読み上げ機能も駆使しユーザーに案内する機能となる。

身体や運動に障がいのあるユーザーがApple Watchの機能を便利に利用できるよう、iPhoneから音声コントロールやヘッドトラッキングなどの入力方法でApple Watchを遠隔操作できるようになる。またApple Watch自体の機能も進化し、タップ以外の操作方法を拡充する。

聴覚障がい者向けにはライブキャプション(字幕)機能が提供される。電話、ビデオ会議、SNSアプリ、動画サービスのストリーミング、隣にいる人との会話も含めて、あらゆる音声コンテンツにリアルタイムで字幕を付ける機能。字幕機能自体はネット経由ではなく端末ローカルで動作する。FaceTimeでは字幕の翻訳にも対応し、Macで利用する場合は参加者に対して応答内容が音声で伝えられる。

音声読み上げ機能は20以上の新たな地域・言語が追加される。Macでは、テキスト入力時の読み上げについて、重複したスペースや誤った大文字など起こりがちな書式の問題を発見しやすくなり、校正が簡単になる。

このほか2つのゲームコントローラーを使って1人のプレイヤーを操作する機能や、Siriの応答待ち時間の調整、自宅のドアベルやアラームといった固有の音を認識する音声認識のカスタイマイズ機能、Apple Booksの新しいテーマによる文字や行間・単語間のカスタイマイズ機能などが導入される。