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新5百円硬貨、11月に発行開始。二色三層構造

財務省は27日、当初の予定より延期となっていた新しい五百円貨幣の発行時期について、11月の発行開始を目途として所要の準備を進めると発表した。具体的な日付については、準備が整った段階で日本銀行から公表される。

新しい五百円貨幣ついては、偽造抵抗力強化の観点から素材等を変更して製造し、2021年度上期を目途に発行することが2019年4月に発表された。しかし2021年1月、新デザイン公表とともに、コロナウイルス感染症による金銭機器の改修作業への影響を踏まえ延期とすることが発表されていた。

新しい五百円貨幣では、新たな偽造防止技術として「バイカラー・クラッド(二色三層構造)」を導入。また新たに、貨幣の縁に「異形斜めギザ」を導入し、貨幣の縁の内側に微細文字を加工している。異形斜めギザとは、斜めギザの一部を他のギザとは異なる形状にしたもので、通常貨幣(大量生産型貨幣)への採用は世界初。

バイカラー・クラッド(二色三層構造)
異形斜めギザ
縁の内側の微細文字

素材は、ニッケル黄銅、白銅及び銅。品位は、千分中銅750、亜鉛125、ニッケル125。直径26.5mm、重量7.1g。

現行の五百円貨幣も引き続き使用可能。当面の間は、回収された現行の五百円貨幣についても一部を再び流通させることで、五百円貨幣の流通が円滑に行なわれるようにする。

また、「現行の五百円貨幣が使えなくなる」などを騙る詐欺行為に注意するよう呼び掛けている。