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資生堂「THE GINZA」、肌ダメージを抑える新スキンケア商品。ブロックチェーン活用も

資生堂の子会社ザ・ギンザは、プレステージスキンケアブランド「THE GINZA」のスキンケア製品10製品をリニューアルし、6月1日から発売する。花粉や黄砂、コロナ渦で必須となったマスクなど肌荒れを引き起こす外部要因に加え、内部が原因となる肌荒れ要因にも着目した独自成分「パーセプティブコンプレックスEX」を一部製品に配合。ゆらぎのない、究極のヘルシースキン実現を目指した基礎化粧品となる。

加齢臭の元を抑えると肌に好影響?

THE GINZAは、ハイエンドのスキンケアブランド。モデルの冨永愛さんがグローバルブランドミューズをつとめ、「肌は身にまとうオートクチュール。いま、究極のヘルシースキンが、美を極める。肌本来の美しさを引き出すテーラーメイド・スキンケアへ。」というコンセプトを持った、富裕層女性をターゲットとしている。

今回新しい研究成果として、俗に言う「加齢臭」の原因とされるノネナールが肌荒れの原因につながることを明らかにし、成果の一部を新製品に反映した。元々、ノネナールは2001年に資生堂が研究の中で発見したもの。今回、ノネナールの増加が表皮細胞にも深刻なダメージを与えるとの研究成果を得て、新製品の一部にその対策として新しい香り成分を付加している。

THE GINZAのターゲットとなる富裕層女性と加齢臭がどう関係するのか? 実は、加齢臭を発生させるノネナールが肌荒れの原因となっていることをつきとめたのは、資生堂のスキンサイエンスに関する研究成果だという。

新製品開発にあたって着目したのが、皮膚の生理機能。皮膚にはシミ、くすみ、しわ、たるみ、テカリ、毛穴、乾燥、ざらつき、ニキビといったトラブルがサインとしてあらわれる。その要因となっているのが、皮膚の生理機能を乱す外界要因と内的要因だ。

「資生堂はスキンケアサイエンス領域で世界をリードしている。今回、着目したのが皮膚の生理機能。人の肌は、外界とのインターフェイスとして重要な役割を果たしている。常に外界と接触し、花粉、黄砂といった物理刺激、紫外線、異物の混入、乾燥といった刺激から守るバリア機能をもち、様々な刺激から守る存在となっている。また、ストレスや体調不良といった内的要因を映すのが皮膚。外界要因、内的要因によって生理機能が十分に働かないことで肌に不調サインがあらわれる」(資生堂 グローバルイノベーションセンター ブランド価値開発室・池邉洋介室長)。

特に2020年、新しい外界要因として問題となったのがマスクを常時着用することで起こる肌荒れだ。マスクの内部は季節の変わり目に相当する湿度、温度変化を繰り返している。「20代、30代の過半数の人がマスク肌荒れによりかゆみ、ニキビができやすいといったトラブルを経験している」(ザ・ギンザ グローバルブランドディレクター 黒田明日香氏)。

皮膚の生理機能を正常に働かせるため重要になるのが、肌自身が持つ力である感知力。感知力とは、「肌が受ける影響を感知し、正しくシグナルを出す、肌自身が持つ力。感知力が維持されることで、肌本来の皮膚の生理機能が保たれる」と位置づけている。

肌の感知力を正しく機能させるために、欠かせないポイントとなるのが角質水分維持、保湿・バリア機能、抗酸化機能、細胞免疫機能の4つ。新製品にはこの4つのポイントのために、角質水分保持を実現する湿度応答性ポリマー、保湿・バリア機能のために十六夜薔薇エキス、抗酸化機能として銀杏葉エキス、細胞免疫機能として酵母由来エキスが入っている。

こうした基本機能とともに最新の皮膚研究を行なう中で明らかになったのが、30歳代から40歳代を境に、人間の皮膚は急激に薄くなるという点だ。さらに、ノネナールによって皮膚の生理機能が発揮できず、細胞にダメージを与えることが研究成果として明らかになった。

「ノネナールは体臭だけでなく、皮膚にも関係があるのではないか? と2018年頃から研究を開始した。その結果、顔の皮膚にもノネナールが出て、表皮細胞に深刻なダメージを及ぼす。そこでノネナールの影響を抑える、ノネナールマスキング成分をもったアーモンド、グレープフルーツ、ラベンダー、ローズ、ジャスミン、ミモザという6種類の香りを入れている。ノネナールをマスキングすることで、細胞ダメージ抑制に効果をもたらした」(池邉氏)

三次元皮膚培養モデルで実験を行なったところ、ノネナールマスキング成分入り香料を調合すると、皮膚を薄くすることを抑制する効果があらわれた。

資生堂では、皮膚の生理機能を研究する中で得られた肌の感知力をサポートする技術開発を引き続き進める。さらに、最新皮膚生理研究と香り研究を融合させた、全く新しい研究知見を活用した資生堂独自のスキンケアアプローチの開発を進めていく。

製品発売後はブロックチェーン活用した顧客管理

製品発売後は、顧客にテーラーメイドサービスを実現するためにブロックチェーンを活用したメンバーシッププログラムを実現する。製品購入者は、製品パッケージに貼られているRFID付きシールを剥がすと出てくるURLからユーザー登録を行なう。

システムを開発したのは、トレードログ株式会社。顧客接点のデジタル化によるO2Oマーケティング、新興市場における偽造品からのブランド保護、日々高度化されていくSCMにおける物流合理化という課題を解決するためにブロックチェーンを活用したシステムを提供する。

ベースとなっているのは、トレードログが開発したIoT連携ブロックチェーンツール「YUBIKIRI for Microsoft Azure」。マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」と米国Kaleidoが開発した「Kaleido BaaS(Blockchain as a Service)」を活用している。

YUBIKIRIを利用することで、O2O施策と偽造品対策の推進支援、物流の合理化、ユーザーとメーカーをつなぐことでテーラーメイドな顧客サービスを実現するブランド体験の提供支援などを実現する。

ザ・ギンザ ハイブリッドジェルオイル(美容液・マッサージ美容液)は、オイルなのにべたつかず、とろけるように広がり肌状態を感知。香りに包まれながらマッサージとともに使用することで血行促進し、つや肌へ導く美容液。容量は100mlで価格は27,500円。

その他、今回新たに発売する主なアイテムと価格は以下の通り。

  • ザ・ギンザ ハイブリッドジェルオイル(美容液・マッサージ美容液) 100mL 27,500円
  • ザ・ギンザ クラリファイングローション(除去用化粧水) 200mL 13,200円
  • ザ・ギンザ モイスチャーライジングローション(化粧水) 200mL 19,800円
  • ザ・ギンザ コンディショニングローション(収れん化粧水) 200mL 16,500円
  • ザ・ギンザ ディープクレンジングオイル(メイク落とし) 200mL 8,250円
  • ザ・ギンザ クリーミークレンジングフォーム(洗顔料) 130g 8,250円
  • ザ・ギンザ モイスチャーライジングエマルジョン(乳液) 150g 22,000円
  • ザ・ギンザ リバイタライザー(クリーム) ※医薬部外品 40g 55,000円
  • ザ・ギンザ リファイニングコットン 60枚 880円
  • ザ・ギンザ スーペリアコットン 120枚 1,320円