ニュース

Kyash、残高に年利1%の利息。「残高利息」を12月8日スタート

Kyashは、デジタルバンキングアプリ「Kyash」において、銀行口座などから入金した残高に対し、年利1%のKyashバリューを付与する「残高利息」サービスを12月8日から開始する。

銀行口座やセブン銀行ATM、コンビニ、ペイジーから入金された残高に対し、最高年利1%のKyashバリューを付与。条件は月1回以上の決済をしていること。12月はリリースを記念して、本人確認アカウントをもっている人であれば誰でも対象となる。

Kyash Card利用者の還元率は1.0%で、還元上限は1,200ポイント/月。Kyash Card Lite/Virtualは還元率0.5%、上限600ポイント/月となる。なお、銀行口座やセブン銀行ATMからの入金が対象で、クレジットカード/デビットカードや、Kyashポイントなどの売上金は残高利息の対象外。また、付与される利息分は現金引き出しができない残高になる。

残高利息の開始により、Kyashに決済・送金だけでなく、消費者向けデジタルバンキングサービスとして、資産形成機能を追加する。

貯まる・使うデジタルバンクを目指すKyash

Kyash 代表取締役の鷹取真一氏は、「いままでのKyashは決済サービスだったが、秋に資金移動業に登録し、総合的な金融プラットフォームとして展開していく。残高利息は、目玉となる『お金を貯めていく』サービス」と説明。

今後もデジタルバンクとして、与信・融資や、支出管理、事業主用、ペイロールなどの機能追加を予定。12月17日には日用品や交通費などの支出を管理できる「カテゴリ機能」も追加予定。

2020年は前期に、Apple Pay対応やKyash Cardの発行、47億円の資金調達などを行なった後、9月に資金移動業登録を完了し、銀行口座からの入金や出金などに対応した。また、3Dセキュア対応やeKYC対応などを行なってきた。

Kyash 代表取締役 鷹取 真一氏(左)、最高技術責任者 椎野孝弘氏(右)

鷹取氏は、「国を上げたキャッシュレス化の推進により、お金の使い方や支払い方は進化した。ただ、お金の貯め方や増やし方には変化が起きていない。また、コロナ禍の将来不安により、お金が貯蓄にまわっている」として、お金の「貯め方」の新たな提案として残高利息を紹介。残高は100%供託されるため、残高は保証される。

年利1%という利息に加え、日次計算、毎月還元、残高保証、決済でも1%付与などにより、「使うならKyash、貯まるのもKyash」とアピールした。

残高保証については、「Kyashの最初の資金調達のときから『ポケットの中に銀行を』と言っていた。高還元の決済サービスとして使われるようになったが、『お金を使いすぎてしまう』という点ではもどかしい部分があった、使うだけが目的ではなく、人々が本当に望むお金のライフスタイルを実現するためのバランスを考えた結果、貯めること、使うことにメリットがあるサービスにしたかった」と説明。具体的なイメージとしては、「Kyashのユーザーは、毎月5-10万円使う人が多い」とし、日常的な買い物のための一定額をチャージしておき、その残高に利息が付いて、オトクに使えるという使い方を紹介。「財産全てではなく、毎月使う金額がお金を生んでいくという考え」とした。

また、Kyashの強みとしては、垂直統合でカード発行から送金・決済、アプリケーションまでを展開し、サービス全体の体験を最適化できると説明。銀行だけでは難しい決済サービス、カード会社だけではできない金融サービスをKyashで実現できると語った。