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豊洲に“都市型”道の駅。新技術や新サービスのテストの場に

整備イメージ。ホテル棟(左)とオフィス棟(右)の間にバスターミナルを配置

清水建設は豊洲エリアに、日本初の都市型道の駅「豊洲MiCHiの駅」を整備。施設のオープンスペースを、次世代モビリティによる移動・物流サービスなど、最先端テクノロジーを活用した新規サービス事業の検証・実装の場として利用する。

豊洲MiCHiの駅は、2021年秋の開業に向け開発を進めている「(仮称)豊洲六丁目4-2・3街区プロジェクト」の開発街区内に整備。交通結節、来街者の憩い・休憩、情報発信、災害時対応といった機能を備える。

計画地周辺図

核となるのは交通広場の、東京BRT、空港直結高速バスを含むバスターミナル機能。そのほか、鉄道、タクシー、およびパーソナルモビリティ、シェアサイクルなどの交通結節機能を備える。

交通広場の上部を約1,700m2のデッキで覆い、オープンスペースを設置。このスペースを介して、ゆりかもめ 市場前駅と晴海運河の水辺空間をつなぐ歩行者デッキを整備する。

交通広場上部のオープンデッキスペース

あわせて、車いす利用者、視覚障がい者等を含む来街者を、それぞれに適した誘導方法により目的地まで案内するスマートフォン対応の音声ナビゲーションシステムや、交通・防災情報を提供するデジタルサイネージを実装する。

音声ナビゲーションシステムは、清水建設が開発したバリアフリーナビゲーションシステム「インクルーシブ・ナビ」を導入。ナビゲーション用のスマホアプリで、一般歩行者、車いす利用者、ベビーカー利用者、視覚障がい者といった属性を設定の上、対話やメニュー検索などで目的地を設定すると、音声と地図によるナビゲーションが始まる。

また、飲食・物販機能として、モビリティビジネス・プラットフォーム事業を展開するMellowの移動型店舗サービスの導入を予定。施設内に設けた「停留所」で飲食、物販などを提供する「SHOP STOP(仮称)」事業を展開する。

豊洲六丁目4-2・3街区プロジェクトでは、東京都江東区豊洲6-4において、オフィス棟とホテル棟の建設を計画。規模は、オフィス棟が敷地面積約16,110m2、延床面積約89,100m2、地上12階、塔屋1階、ホテル棟が敷地面積約8,340m2、延床面積約32,300m2、地上14階、塔屋1階。工期は2021年8月まで。

スマートシティ化に向けた取り組みとして、街区内および周辺エリアを対象に、フィジカル(現実)空間とサイバー(仮想)空間を融合させた「都市デジタルツイン」の構築を予定する。

具体的には、都市インフラや地盤、建物などの三次元デジタルデータに、カメラやセンサー群が収集した交通や人流、物流、エネルギー、環境等のモニタリングデータをリアルタイムに反映。サイバー空間上にフィジカル空間とリンクした動的な仮想モデルを構築する。

この仮想モデルを利用したシミュレーションにより、施設運営や次世代型モビリティサービス等の効果を検証。施設利便性の高度化、新規サービス事業開発の加速化を図る。

都市デジタルツインの活用イメージ

豊洲MiCHiの駅のロゴのカラーリングは、シミズカラーを表現。アルファベット表記により、「道×未知=美地(豊洲の道に未来の知恵が集まり、美しいまちを創る)」へのイメージ拡張を企図している。

ロゴマーク

また、2つの「i」は、デジタルツインと清水建設のアイマークをイメージ。「C」は、豊洲への清水建設の思い(Cordial Contribution・Collaboration・Coordination)を表現している。