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図書館内でドローンを飛ばして蔵書点検を無人化。船橋市

千葉県船橋市は西図書館にて、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)の「AI蔵書点検システム」を試験導入。Liberawareの産業用自動巡回型小型ドローン「IBIS(アイビス)」と連携させた、蔵書点検の無人化を目指した検証を実施する。

船橋市は西図書館に、KCCSが提供する公共図書館システム「ELCIELO」と画像解析AIを組み合わせた、AI蔵書点検システムの環境をKCCSと共に構築。同システムでは、図書館の書架一面を撮影し、撮影した棚の背表紙データと、ELCIELOに登録されたその棚の範囲の蔵書データを画像解析AIに取り込み、マッチング分析し、蔵書点検を行なう。

従来の図書館における蔵書点検業務は、全資料を専用の機器で1点ずつ読み取り、図書館システム上の蔵書データと照合していたが、同システムにより、手作業で1点ずつ点検することなく、棚単位でまとめて蔵書点検を行なえる。

船橋市では、蔵書にRFIDタグを貼付し、図書館においてはRFID読み取り機器を使用した蔵書点検を実施しているが、各地域の公民館図書室では蔵書をバーコードで1点ずつ読み取る方法で蔵書点検を行なっているという。

書架一面の撮影には、タブレット端末を用いた手動撮影のほか、無人化を目指し、IBISによる自動撮影を試験的に実施。IBISは手のひらサイズの小型ドローンであるため、設備への影響リスクが最小限であることから、共同で検証を行なうこととなったという。IBISのサイズは190×180×50mm(プロペラガード含む)。

IBIS
自動巡回の様子
蔵書点検の無人化に向けた実証実験の取り組み

船橋市とKCCSは、試験導入を通じて蔵書点検業務の省力化の効果を検証し、蔵書点検作業期間の短縮や職員の業務負荷軽減、市民サービス向上へのAI活用を目指す。

西図書館の所在地は千葉県船橋市西船1-20-50。試験導入期間は3月12日~2021年3月31日。