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パリミキ、遠近両用メガネが24時間で手に入るサービス「24G」

三城ホールディングス(パリミキ)は、遠近両用メガネを24時間で納品するサービス「24G」を2月10日より開始する。遠近両用レンズは個人ごとに個別で製作するため、納期が1週間程度かかるのが一般的だが、14時までの申込で翌日納品を可能にする。価格は単焦点レンズが3万円から、遠近両用レンズが4万円から。

同社は、2019年6月にイスラエルのシャミール(SHAMIR)と業務提携。シャミールの保有する特注レンズの翌日納品サービス「Ino Time」の国内独占権を取得している。24Gは、同サービスをベースに、日本向け仕様として調整。日本人の求める繊細で高い品質を実現するという。

24Gの商品ラインナップ

遠近両用レンズは個人に合わせた特注で在庫を持つことができず、海外に発注して製作するため、1週間程度の納期が必要だった。

24Gは、東京の葛西に工場として「シャミールジャパンTOKYO」を設立し、レンズを製作。納品を大幅に短縮するとともに国内生産を実現。フレームも日本製で、メイドインジャパンに拘る。

大量生産を狙った工場ではないため、敷地は50坪程度と小規模。このため、都内での工場設立が可能になった。生産数は1日8時間稼働で120枚~150枚。

遠近両用以外も、近視、乱視、遠視用レンズや、ブルーライトカット、偏光レンズなども対応可能。

さまざまなコーティングに対応
4月発売の調光レンズコーティング。光を当てるとレンズが黒く変色して紫外線などを防ぐ。従来のものより素速く色が変わるのが特徴

特殊コーティングや、スポーツタイプなどフレームが特殊な形状のものも対応。一般的な工程では、コーティングは100枚単位で5時間かかるところ、2枚単位、10分で完了するなど、大幅な時間短縮が可能になっている。特殊形状・コーティングが施されるスポーツタイプについては、通常3週間程度かかるところ、翌々日には納品できるという。

スポーツタイプにも対応

同社では30年前に、店舗に工房を隣接して翌日納品をするサービスを試験的に展開したが、当時は技術が十分ではなく、コーティングなどもできなかったため、サービスは頓挫したという。

アンバサダーとしてお笑い芸人のダンディ坂野さんを起用

同社によると、日本のメガネ市場は海外での大量生産が主流となっており、日本製メガネの生産量は20年前の半分という。24Gによって特注でも国産メガネがすぐに手に入るメリットをアピールするほか、滞在日数の短いインバウンド向けの需要にも応える。

まずは、都内のパリミキ、金鳳堂など、36店舗で開始。3月から神奈川、埼玉、千葉、4月からは全国展開を開始する。

三城ホールディングス 澤田将広 代表取締役社長(左)と、シャミールのYagen Moshe CEO