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Origami、ウォレットとリアルカード。送金・融資・保険・投資

Origamiは27日、ウォレットアプリ「Origami Wallet」を11月上旬に開始、またOrigamiカードを発行することを、Origami Conference 2019の中で発表した。

Origami Walletは、Origami Payによる支払いに加え、送金や金融機関口座との連携による入出金(動かす)が可能なアプリ。チャージの機能も加わる。

さらに、Origamiは9月9日に「株式会社Origami Financial Services」を設立。パートナー企業とともに、融資(借りる)、投資(殖やす)、保険(備える)などの金融サービスを開始する。

つまり、払う、動かす、チャージする、借りる、殖やす、備えるといった金融機能を、Origami Walletで利用できる。

Origami Financial Services 代表取締役社長 正木美雪氏は「年金や低金利など、お金に関する様々な問題がある中で生活をしていかなければならない若い世代の課題を解決する、新しい金融サービスを創っていく」とし、「例えば金融とは疎遠だった人、今までの仕組みでは恩恵を受けられなかった人などにも平等に役立ち、豊かになるサービスにしたい」と述べた。

Origami Financial Services 代表取締役社長 正木美雪氏

Origami Walletの利点は、Origami IDを持っていれば申し込みから取引までシームレスに完了する点と、タイムリーに情報を得られる点を挙げる。また、Origamiアプリだけではなく、パートナー企業のアプリ上で展開することで、Origamiアプリを持っていなくても利用可能なサービスにすると説明した。

融資に関しては、決済をするときに連動して後払いができる機能を紹介。そのほか急に資金が必要になった際でも、申し込みから返済までOrigamiアプリ上で完結するとした。

保険に関しては、パートナー企業としてあいおいニッセイ同和損保と第一生命を紹介。この2社と、双方が持つデータと知見を生かして、ライフイベントに沿った保険商品を展開する予定と話した。

金融サービスの提供は、必要な行政機関への登録等を経て、順次開始・拡大するとしている。

データの効果的な活用のための新規事業「Origami Technologies」

Origamiは同日、企業が、Origamiが提供する決済機能による自社のPayにより顧客接点をデジタル化していくこと等に加え、企業の保有するデータも含めてデータの効果的な活用をサポートする新規事業「Origami Technologies」を立ち上げることを発表。

Origamiと決済機能等の提携をする「Origami Network」パートナー企業において、売上などの構造化されているデータと実社会の構造化されていないデータの取得、そのデータの蓄積・処理・分析など、データの効果的な活用が課題となっていくものと、Origamiは認識。

その中でOrigami Technologiesにおいて、自社のPayによる決済データ、提携企業が保有する構造化されたデータとともに、非構造化データの取得・分析等をサポート。効果的なデータ活用と、デジタル技術やデータを活用した新たなビジネス・モデルの創出・変革(デジタル・トランスフォーメーション)の推進に貢献するとしている。

Origami 代表取締役社長 康井義貴氏は、「今は多くの企業がいろいろなデータを集めて顧客接点を作っている」とした上で、「次のフェーズでは、データを使ってどのようにビジネスモデルを展開していくかが鍵」と説明。「その中でOrigami Networkで築いたデータと、多くの企業のデータをかけ合わせて次のフェーズのイノベーションを創出したい」と述べた。

具体的なサービス内容の詳細は、順次発表する。

そのほか、Origami Conference 2019では、Origamiの今後の取り組みについて、例えば雨が降ったらスマホにクーポンを届けるといった、機動性をもったテクノロジーによる利便性の提供などを挙げる。

また不正利用時の補償について、現在でもOrigami Payでは全額補償を行なっているが、それを利用規約等にて制度として明確化。さらに、地域活性化を、観光協会などと協力しながら、サポート役として取り組んでいくことを掲げた。