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Yahoo!スコア、初期設定を“作成しない”に変更。利用者同意を必須に

ヤフーは9日、プライバシーに関する新たな取組みや「Yahoo!スコア」の一部仕様変更について発表。10月1日からプライバシーポリシーを改定し、Yahoo!スコアでは、初期設定では“スコアが作成されない”仕様に変更される。

6月からスタートした「Yahoo!スコア」は、Yahoo! JAPANの各サービスなど、ヤフー利用データや本人確認度合いから信用スコアを算出。スコアを基準にサービスの優待を行なうなどの活用を想定し、パートナー企業にも展開していた。一方で、初期設定でスコアが算出されることなどから、プライバシーについての疑問の声もあがっていた。

ヤフーは、“プライバシーを尊重する”ことと“プライバシーに関わる情報を不正なアクセスなどから守る”という考えをもとに、プライバシーポリシーを改定。グループ企業へのデータ連携でも、初期設定ではデータが連携されない仕様とするほか、Yahoo!スコアも初期設定では「スコアが作成されない」よう変更する。

Yahoo!スコアの作成はデフォルトオフに

これらの変更は、8月に設置されたプライバシーに関する有識者会議(アドバイザリーボード)による議論を反映。有識者からの意見を踏まえ、「プライバシーポリシー」を10月1日付けで改定する。

10月1日からは、利用者からデータ連携の同意を得ることを前提とし、グループ企業へのデータ連携を順次開始。同意取得方法は、初期設定が「データが連携されない」となり、利用者がデータ連携を「企業単位」で設定できる機能を提供する。

また、既にYahoo!スコアの導入企業への提供に同意した利用者を除き、“初期設定では「Yahoo!スコア」が作成されない”仕様に10月1日から変更。前述の提供に同意している人を除き、既に作成されたYahoo!スコアは、同日消去する。以降は、利用者が個別の同意した場合に限り、Yahoo!スコアを作成する。

また、利用者の「Yahoo!スコア」と、提供する特典などをウェブ上で確認できる機能は、2019年度内の公開を予定している。

ヤフーは、これらの変更を「お客さまや有識者からのご意見・ご指摘、さらにプライバシーに関する社会情勢も踏まえたもの。『データはお客さまのものである』という考えのもと、サービスの改善や丁寧な説明に努めていく」と説明している。

連携するデータの例

・ユーザー識別子
(ヤフーのユーザーと、同意を得たデータ連携先のグループ企業の利用者が同一であると判定するための情報)
・属性情報(年代、性別など)
・Yahoo! JAPANのサービス内での行動履歴(閲覧履歴、購買履歴など)

“連携しない”データの例(※別途同意がある場合を除く)

・個人識別情報(直接特定の個人を識別できる情報。氏名、住所、個人識別符号など)
・連絡先情報(電話番号、メールアドレスなど)
・金融関連情報(口座番号、カード情報など)
・要配慮個人情報(人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実など)
・通信の秘密にあたる情報
・Yahoo!スコア。