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新型QRコードでホームドアを制御。都営浅草線

デンソーウェーブと東京都交通局が共同開発した、新型QRコード(tQR)を用いたホームドア開閉制御システムが、都営地下鉄浅草線にて採用。大門駅で実用化、10月頃から新橋駅での運用開始が見込まれる。

設置される制御システムの概要(イメージ図)

都営浅草線は、京成や京急など、相互に直通する鉄道事業者が多く、1編成当たりの車両数や1両当たりのドア数が異なる車両がある。そのため設置されるホームドアには、使用される車両すべてに対応するドアを設置し、入線する車両ごとに開閉するホームドアを制御する必要がある。

設置される制御システムでは、車両側に設置するtQRのコードには、ドア数や編成車両数の情報を格納。ホーム側に設置されるホームドア開閉制御システムでは、tQRの動きから車両扉の状態を検出して制御する。

メリットの1つ目は、車両改修工期の短縮。一般的には、通信制御機器を1編成ごとに搭載する。これに対し本システムは、tQRが印刷されたラベルを車両扉に貼るだけなので、車両側の大規模な改修を伴わずに制御システムを設置できるという。

メリットの2つ目は、車掌の1アクション操作でドア開閉が可能であること。車両側ドアの制御のみでホームドアの連動開閉が行なえることが、ホームドア開閉による駅停車時間の延長の抑制につながるという。

本システムは、都営浅草線大門駅において、'17年11月24日より約1カ月間の連動検証を行なった後に実用化。6月8日終車後より同線新橋駅2番線ホームから本システムと連動するホームドアが順次設置され、10月頃から新橋駅で運用開始。

そのほかの駅については、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会までに三田駅、泉岳寺駅への設置を予定。2023年までに浅草線全駅への設置を目標としている。