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電通、AIテレビ視聴率予測システムがタイムシフト対応やエリア拡大

電通は、AIを活用したテレビ視聴率予測システムをバージョンアップした「SHAREST_RT」を開発した。新システムには東阪名3地区へのエリア拡大や、タイムシフト視聴予測への対応、予測対象ターゲットの拡大などを盛り込んでいる。

同社は、過去の視聴率データ、番組ジャンル、出演者情報、インターネット上のコンテンツ閲覧傾向などを教師データとするディープラーニングにより、放送前1週間のテレビ視聴率を予測するシステム「SHAREST(β版)」をデータアーティストと共同開発。2017年6月から運用していた。

今回のSHAREST_RTでは、投入変数の拡大などにより、より高精度に放送前1週間のテレビ視聴率予測を安定的に行なえるようになった。また、東阪名3地区へのエリア拡大や、タイムシフト視聴(録画視聴)予測への対応が図られている。

これにより、ターゲットの異なる複数のテレビCM素材を、視聴率予測をもとに最適な番組でオンエアする素材割付が可能となるなど、テレビCM素材の高度運用に対応。結果として広告効果の最大化が実現できるとする。また、AIによる視聴率予測の自動化により、業務の効率化においても効果が期待できるという。

予測精度を向上させるためのデータベース基盤「RICH FLOW」も構築。今後、安定供給可能なソーシャル関連データや天候関連データ、各種パネルデータ等をRICH FLOW上に投入し、データベースを拡充し、予測精度の向上や予測対象指標の多様化を進めていくという。