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AIのグローバル急拡大を支える決済インフラ

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AIサービスの急成長が続いており、毎日AIに関するニュースを目にすることがないほどの勢いで進化・拡大しています。

ChatGPTは、2022年10月の登場からわずか2カ月強で1億ユーザーを突破し、登場から3年強の2026年4月時点で、世界で9億人が利用するサービスになっています。急成長の最大の理由は、「サービスとしての魅力」でしょう。今や子供から大人、仕事だけでなく、学習、趣味、遊び、コミュニケーションなど様々な領域にAIサービスは広がっています。

1億ユーザー突破までは、Facebookで約4年半、Instagramは2年半かかっており、急成長といえるTikTokでも9カ月かかっています。ChatGPTは、それらを大幅に上回る速度で成長し、いまもユーザー数を伸ばしています。

また、他の事例と大きく違うのは、ChatGPTはサブスクの"有料"プランも開始後まもない2023年2月にスタートしています。課金を含むサービスのグローバル展開は、国や地域の通貨や規制対応なども必要で難易度が高いはずですが、OpenAIは(課金については)大きな問題もなくグローバル展開できているようにみえます。

その秘密?のひとつが決済インフラです。

先日のStripeの会見では、ChatGPTやAnthropicなど、ほとんどのAIサービスの決済インフラにStripeが使われていると紹介。Stripeが世界各国の通貨対応や規制等をクリアしているため、各サービスにStripeを組み込むだけで、グローバル展開が容易になると説明します。

つまり、AIサービスの魅力に加え、決済インフラのグローバル化も爆発的な成長を手助けしたということです。

以前は、ソフトウェアサービスにおいても「国内で足固めしてから海外展開」という流れが主流だったものの、そのハードルは相当に下がったとStripeは説明しています。

そのため、OpenAIやAnthropicのように、最初からグローバルの製品展開を前提とした企業が増えており、また米国においては、それらの企業に利益・時価総額が集中する傾向が加速しているとのことです。

AIのように大きく社会を変えるサービスの"裏側”には、インフラの変化や進化が大きく貢献していることが伺えます。

Stripeが推進するエージェンティック・コマースにおいても、AIやステーブルコインの活用が前提となっています。目に見える進化やサービスの利便性向上はもちろんですが、それらを支えるインフラの進化にも注目していきます。