いつモノコト

潰れたネジも外せる。あると便利な「ネジザウルスGT」

前から気になっていた工具が創業70周年の限定仕様で発売されたので買ってみました。エンジニアのネジザウルスGT「PZ-58」です。潰れたネジ、錆びたネジ、固着したネジ、特殊なネジなどを取り外す専用ペンチです。価格は1,780円で、カラーはピンクを選びました。

世界中で大人気の可愛い万能ペンチ

2002年に初代ネジザウルスが登場してから累計500万本売れているヒット商品です。

重量は130g。商品名である「ネジザウルスGT」の由来ですが、「ネジザウルス」は本体の形が恐竜みたいだから。先端が恐竜の顎や牙みたいにパクパク動いて噛みつくからこのようになったそうです。

写真を見てもらうと分かりやすいですが、よく見ると目もついています。目は“Neji Saurus”の頭の「N」と「S」を合体させてマーキングされています。

黒い丸の部分に「N」と「S」の複合体がマーキングされている

グリップにも模様が入っています。人間工学に基づいたデザインで持ちやすくなっています。

ネジザウルス

画像を見ているだけで、なんだか欲しくなってしまう工具で、筆者はデザインだけで買ってしまったクチです。

デザインで買ったといっても筆者は部品などを製作するので工具自体にも関心はあります。やはり使いやすい工具は作業効率を上げてくれます。

ネジザウルスGTの主な機能は、外しにくいネジを取りすことです。早速実践してみました。本当は錆びたネジやねじ山が潰れたものがあればいいのですが、無いので取りにくいHDDのネジをこの商品で外してみました。

HDDは特殊ネジが採用されています。トルクスドライバーが必要ですが、ネジザウルスGTで外してみました

負荷をかけず、簡単にネジを外すことができました。このネジザウルスGTでネジが外れる理由は、先端がタテ溝加工によりネジ頭を噛んで掴むことができ、タテ溝角度の最適化によって高い摩擦力を得られるのでネジを確実に回すことが可能になります。

ネジザウルスGTで外したネジ

通常のペンチはヨコ溝加工なのでネジ頭を噛んだ瞬間滑って回すことができません。今回購入したネジザウルスGTの適合サイズは先端くわえ部がΦ3~9.5mm、本体くわえ部はΦ5.5~10mmまで対応してくれます。滑りやすいトラスネジにも対応しています。

前:ネジザウルスGT 後:通常のペンチ 通常のペンチはヨコ溝に対してネジザウルスGTの先端がタテ溝になっている

上の画像を見てもらうと分かりますが、ネジザウルスGTはタテ溝だけではなくヨコ溝部分もあります。ネジを横から噛んで回すこともできますし、銅線Φ1.2mmまでなら切断できる能力も備えています。

ただ、あくまでネジの頭を外す工具なので、ネジ部分をつかむことには向きません。ネジ部分は硬度が高いので、タテ溝が破損する可能性があるからです。特にタッピングネジ、ドリリングネジ、コーススレッドネジには注意が必要です。

日常生活でも大活躍! 一家にひとつはおいておきたい

ネジザウルスですが、「ネジを外すだけ」道具だけではありません。例えば、ペットボトルのリングが外せます。すごく簡単に外せます。

ネジザウルスGTでリングを外した様子

次に油ボトルのふたを外してみました。こちらも簡単に取り外せました。ドレッシングなどでよくありますが、瓶の上にプラスチックの蓋がついています。ゴミの分別が必要な場合などがありますが非常に外しにくいので、ネジザウルスGTの出番という訳です。

ネジザウルスGTで油ボトルのフタを外した様子

ついでにジャムのフタを回してみましたが、こちらも安定して開けられました。

ネジザウルスGTでジャムのフタを開けた様子

その他に使い終わったガス缶や、瓶ビールのフタも外せるそうです。工具箱に忍ばせるよりキッチンや下駄箱の収納スペースに忍ばせておくと大活躍しそうです。

西園寺正太郎

趣味はオーディオとモノづくり、湯豆腐と鯵が好きなちょっと渋い20代