レビュー
スマートドアホンの決定版かも!? 「SwitchBot スマートテレビドアホン」を試してみた
2025年9月4日 08:20
スマートホーム機器のSwitchBotから、「SwitchBot スマートテレビドアホン」(18,980円)が登場しました。インターホンをスマート化したもので、玄関先に取り付けるカメラ付きの子機と、室内に置くモニターがセットになっています。
筆者の自宅に設置して試してみたところ、後発ということもあるのか、これまで他社から販売されてきた同様のスマートドアホン(ドアベル)の課題をクリアした決定版とも言える仕上がりになっていると感じました。どんな製品なのか、詳しく紹介していきたいと思います。
これまでのスマートドアホンは何が課題だった?
スマートドアホンは、大手ではGoogle Nest DoorbellやRing Battery Doorbell(Amazon傘下)などのシリーズがよく知られています。いずれもスマホやスマートディスプレイなどと連携することで、在宅時も外出時も手元のデバイスで来訪者を映像で確認でき、リモートから音声で応対できる、といった機能をもっています。
また、設置についてはねじ留めだけでなく両面テープで貼り付けられるものもあり、基本はバッテリー動作になっているなど、戸建はもちろん賃貸住宅での利用も考慮した設計です。
子機と親機の1対1でしかやり取りできない従来型の一般的なインターホンと比べて、スマホなどを使っていつでもどこでも来客対応できる、というのはスマートドアホンの大きなメリットと言えます(大手住設メーカー製のインターホンも最近はスマホ対応が進んでいますが)。
しかしながら、これらGoogleやRingをはじめとするスマートドアホンは、既存のインターホンを置き換えるにあたって、いくつか解決の難しい課題がありました。両方の製品を使ってきた筆者の経験を踏まえて言えば、たとえば以下のような点がネックになりがちです。
- バッテリー駆動の場合は定期的な充電(またはバッテリー差し替え)が必要
- 弱電線で常時給電する仕組みもあるが、国内製インターホンから接続しても(電流・電圧の関係で)使えないことが多い
- 室内に置く専用モニターが用意されていない
- ワイヤレス接続かつクラウド連携しているため映像や音声のレスポンスが遅い
これらをひっくるめると、要するに最大の課題は「充電・給電の手間とレスポンスの遅さ」ということになります。充電・給電については別売のソーラー充電器やACアダプターを導入することで対処できないこともありませんが、レスポンスの遅さはユーザー側で根本的な解決を図ることができません。
従来型のインターホンは親機と子機が有線で接続されているため、即座に映像が表示され、通話もスムーズに行なえます。ところがワイヤレスのスマートドアホンはそうではありません。映像がスマホやスマートディスプレイに表示されるまで少なくとも数秒は待たされるうえ、音声が遅れたり途切れたりすることもしばしば。このあたりはインターホンからスマートドアホンに置き換えた後、多くのユーザーが真っ先に違和感を覚える部分でもあると思います。
専用モニターで課題を克服 インターホンからの移行もスムーズ
しかしSwitchBot スマートテレビドアホンは、こうした他社スマートドアホンの課題をほぼ解消しています。それはひとえに、専用モニターがセットになっているからにほかなりません。
製品としては、室内に置く親機となる4.3型ディスプレイ付きのモニターと、玄関先に取り付けるカメラ付き子機のセット。モニター自体は壁面コンセントから給電でき、卓上に置いて使うためのスタンドも装備しています。外観はまさにインターホンらしい見た目です。
一方の子機は内蔵の充電式バッテリーで動作させられます。子機とモニターは最初からワイヤレス連携が設定済みのようで、とりあえず箱から出して設置するだけで通常のインターホンとして使えてしまいます(ただしファームウェアアップデートをしないと動作に問題が出る可能性があるため、スマホとの連携は基本必須)。
そのうえで、モニターから子機に弱電線で接続して常時給電することも可能です(あくまで給電のみで、映像・音声はワイヤレスでやり取りします)。さらにはモニターの電源ケーブルを取り外し、既存の宅内の電源線を直付けしたうえで壁面に取り付けて使えるようにもなっています(電源線の配線作業には資格が必要です)。つまり、従来型インターホンとほぼ同じ配線方法で、置き換えに最適というわけ。
動作レスポンスはどうかというと、子機の呼び出しボタンを押してからモニターに映像表示されるまでのタイムラグは0.1~0.2秒ほどでしょうか。これは他社スマートドアホンでは得られなかったレスポンスの早さです。普通のインターホンと同じく固定して使う専用モニターがあり、タイムラグなく来客対応できるといった点は、SwitchBot スマートテレビドアホンの一番の強みと言えます。
そして、スマートドアホンなので、スマホアプリからの利用にももちろん対応します。専用アプリでデバイス登録しておけば、来客時(子機の呼び出しボタンを押した時)、モニターに子機のカメラ映像が表示されるとともに、スマホにも通知が届きます。その通知をタップすれば、アプリが起動してカメラ映像を表示し、音声で応対できます(今のところ映像付きの通知に対応していないのが惜しい点です)。
スマートホームデバイスやロック製品との連携にも強み
スマートドアホンらしく、SwitchBot スマートテレビドアホンの機能は豊富です。まず、来訪者に対して定型メッセージを機械音声で読み上げたり、自分の声であらかじめ録音した内容を再生したりする「おまかせ応答」機能があります。1人暮らしの方や、相手が不要なセールスだった場合に役立ってくれるでしょう。
また、子機が捉えたカメラ映像の全体、または指定した範囲内で動く人を検知した場合に、通知や録画をするセキュリティカメラのような機能も備えています。月額399円~のオプションサービスを契約すれば、クルマや動物の動きを検知することも可能です(SwitchBotのカメラ製品共通のサービスのため用意されている機能と思われます。クルマや動物の動体検知はドアホンには不要かもしれません)。
モニター側にmicroSDカードをセットしておけば、来訪者とのやり取りを録画できます。最初から4GBのmicroSDカードが装着されているので、保存容量に不満がない限りは別途買い足す必要はありません。microSDカードの代わりに容量上限なしで使えるクラウド録画機能もあり、こちらは先ほどのオプションサービスに含まれます。
基本的な来訪者対応はモニター単体でも可能です。映像を確認しながらの応対はもちろんのこと、「おまかせ応答」に登録している複数種類の音声を選んで流せるようにもなっています。過去の来訪者の映像をチェックできるようにもなっていますし、玄関先の様子が気になったときには「モニター」ボタンをワンプッシュするだけでリアルタイムのカメラ映像を確認できます。
多様なスマートホームデバイスをラインアップしているSwitchBotということで、他のスマートホームデバイスとの連携ができるのも特徴の1つです。なかでも同じ玄関周りに取り付けるデバイスとして、「SwitchBot ロック」シリーズとは特に密接な連携を実現しています。
たとえば子機はNFCの読み取り機能を内蔵しており、別売の「SwitchBot カード」やSuica(カードとスマホのモバイルSuicaも含む)などをかざすことでSwitchBot ロックを解錠できます。また、モニター側ではSwitchBot ロックの解錠と施錠の両方の操作が可能です。
なので、ロックの解施錠用デバイスである「SwitchBot 指紋認証パッド」や「SwitchBot 顔認証パッド」がなくても、SwitchBot スマートテレビドアホンの子機が代わりの解錠用デバイスとして使えます。モニターで来客を確認し、問題なければモニターのボタン操作でロックを解錠して宅内に入ってもらう、といったようなオートロックマンションのような使い勝手も実現できてしまいます。
加えて、アプリが備える「オートメーション」機能を活用すれば、呼び出しボタンが押されたときにライトを付けたり、別のSwitchBotのカメラ製品で録画をスタートしたり、といった機器連携を自動実行可能。自宅のさらなるスマートホーム化にも貢献してくれます。
これからスマート化したい人、今のドアホンに不満をもつ人におすすめ
SwitchBot スマートテレビドアホンはモニターをセットにすることで、オーソドックスな従来型インターホンに近い使い勝手を実現し、それによって他社スマートドアホンが抱えていた課題を克服しています。スマホアプリを使った遠隔からの応対も可能なうえ、SwitchBot ロックの解施錠機能や複数機器を自動連携するオートメーション機能で利便性をさらに高められるのもうれしいところです。
GoogleやRingなどと同じくSwitchBotも海外メーカーではありますが、日本の住宅・住設事情をきっちり把握し、日本のユーザーのニーズに合う製品作りをしている、というような印象を受けます。
ただ、不満や課題が一切ないというわけではありません。本文で軽く触れたように、今のところ呼び出し時のスマホ通知はテキストのみで、カメラ映像を確認したいときは必ずアプリを起動しなければなりません。できればスマートディスプレイでの通知にも対応してくれれば、という思いもあります(スマートディスプレイのGoogle Nest Hub上ではライブカメラとして手動操作で映像表示することはできました)。
また、Googleなど他社のデバイスですでにスマートホーム環境を構築している場合、ドアホン部分だけをSwitchBot スマートテレビドアホンに入れ替えるのは、管理や操作の統一性を損なうので二の足を踏む人もいるかもしれません。
しかし、これから本格的にスマートホーム化を進めていこうとしている段階なのであれば、既存のインターホンから違和感なく移行できるという意味でも、SwitchBot スマートテレビドアホンはおすすめです。入手しやすい価格帯なので、今使っているスマートドアホンの使い勝手に満足していない方も試してみる価値はあるのではないでしょうか。






























