ミニレビュー
イトーキ、ワークチェア「Act2」 レスピテック座面は本当にへたれないのか?
2025年11月23日 09:00
自宅でのPC作業や趣味の時間が増え、座る環境の重要性が増しています。特に長時間デスクワークをする筆者にとって、姿勢の乱れは集中力や疲労に影響するため、ワークチェア選びは作業効率に直結します。
イトーキ「Act2(アクト2)」は、姿勢の変化を前提に設計されたアクティブワークチェアです。コンパクトで動かしやすく、作業に合わせた姿勢を取りやすいのが特徴です。価格は114,000円~。
そんなAct2の大きな特長ともいえるのが、これまでのウレタン座面と比較して、へたれにくい「レスピテック座面」です。今回イトーキからAct2の提供を受けて、長期間実際に使ってその効果を試しました。
「へたりにくさ」の理由は、単に硬い素材を使っているからではなく、異なる2種類の通気性素材を積層した独自の二重構造にあります。上層は荷重を受け止めるクッション層、下層は弾性を保持する支持層という役割を担っています。これにより、へたりにくさを実現しているといいます。
それまで使っていたワークチェアは、よくあるウレタン座面でした。同じ場所に体重が集中し続けることで、内部のウレタンが徐々に押し潰され、1年ほど使ったタイミングで「座り癖」が付いており、快適とは言いにくい環境でした。また、座面を買い換えるには部品の取り寄せが必要であったり、座面自体のコストもかかります。
Act2は筆者が4カ月使い続けても、座面の中央だけが沈んだり形状が変わるようなへたりは見られませんでした。
また、弾性が持続することで姿勢保持にも影響がある気がしています。沈み込みが深すぎると腰痛や猫背につながりやすいのですが、レスピテックは沈み込みが浅いため、骨盤が立ちやすく、自然な姿勢を維持しやすいですし、足腰の負担も大きく減ったのを実感しています。
座面だけでなく、身体を支える機能として「腰」をサポートする機構である「ペルヴィス&ランバーサポート」を搭載しています。これは下部のパッドで骨盤を、上部で腰椎を支える二重構造となっているため、背もたれによりかかった時に腰が必要以上に沈まず、後ろから押し支えてくれます。小休憩をとるときなど、背もたれに完全に身体を預けてもしっかりと支えてくれるため、腰への負担も最小限に抑えることができたと実感しています。
これらを総合して評価するならば、Act2は姿勢変化に柔軟に対応できるワークチェアといえます。特に座面と背もたれの形状・クッション性のバランスが良く、座っていても身体が固まりにくい設計だと感じます。
少しストレッチしたいときにも、背面の動きにあわせて背もたれがしなやかに追従してくれるため、身体を大きく動かしても圧迫感がありません。背中を軽く反らしたり、左右にひねったりする動作にも柔軟についてきてくれるため、作業の合間に姿勢をリセットしやすく、長時間のデスクワークでも疲れが蓄積しにくいと感じました。
また、4Dアームレストは高さ・奥行き・左右角度など細かく調整できるため、タイピング時の肘の位置を自分の体格に合わせられます。これにより肩まわりの余計な力みが減り、姿勢変化との相性も良くなっています。
座面の硬さや前傾姿勢時の背もたれ角度など、作業スタイルによっては好みが分かれる部分もあります。筆者も2時間以上の連続作業ではおしりに疲労感を覚える場面があったため、適度に姿勢を変えたり立ち上がったりする工夫は必要だと感じました。
ただ、それでもレスピテック座面の耐久性や、ペルヴィス&ランバーサポートによる姿勢保持のしやすさ、背もたれのしなやかな追従性などは素晴らしく、特に姿勢が固まりにくく、動きを妨げない座り心地は他のチェアと比べても印象的でした。



